1996年12月発刊の「神奈川県の歴史」(山川出版社)は縄文時代から現代にいたるまでの神奈川県の歴史が記載されています。
その中から幕末期の武道史に関する資料などについて拾い上げてみてみます。
◆結城四郎門人書
高座郡福田村(大和市)
萩野山中陣屋襲撃事件の浪士隊の首謀者の一人である結城四郎の門人書。
この門人書には相模国・武蔵国内三十四人の門人が入門年次順で記されています。
また、結城四郎が玉軍野津田村の天然理心流の小島道場で仕合をしているとのことです。
◆福田村鎮守田中八幡宮の天然理心流奉納額https://www.city.yamato.lg.jp/bunkahyakka/artarchives/shiteibunkazai/2229.html
明治5年に奉納された武道額。市域に保田司之助易早などの極意を与えられるものもいたとのことです。(上記HPより一部抜粋)
※GW期間中という事もあり、奉納額を確認することが出来ませんでした。
◆下鶴間村鎮守諏訪神社の北辰一刀流奉納額(非公開)https://www.city.yamato.lg.jp/bunkahyakka/artarchives/shiteibunkazai/2206.html
明治19年に北辰一刀流 豊田平之らによって奉納された武道額。この奉納額から江戸時代後期に成立した剣術の四つの流派、北辰一刀流・鏡心明智流・無刀流・天然理心流の分布圏を見ることが出来るとのことです。
◆真壁氏記念碑(湘南平)
明治17年に天然理心流 真壁孝氏の養子の孝義氏77歳の喜寿に門弟が集まり湘南平に建立した記念碑。
寛政5年、相模国万田村の真壁孝氏は天然理心流の道場を開き、養子の孝義氏の時は門弟300人余といわれるまでに隆盛したとあります。
(上記HPより一部抜粋)
上記以外にも、華道宏道流の免許を受けた大住群広川村(平塚市)の飯田伊之助が天然理心流の初伝を与えられていることも記載がありました。
参考文献
「神奈川県の歴史」
著者 : 神崎 彰利、大貫英明、福島金治、西川 武臣
山川出版社 1996年12月 20日 第一版発行
2024/05/01 オオイシ