9月に抜打と初発刀

9月になりました。

時が経つのは早いものです。

 

春以降、貫汪館の行事には参加していません。

ですが、さすがにもうそろそろ。

10月の行事に参加するには、9月の講習会に参加せねばならず。

そして飛行機や新幹線のチケットは1か月前には購入せねばならず。

ってことは、もうですね。あらまあ。。。

 

なーんて、先のことを考えられるようになったのも。

新しい職場にもようやく慣れてきて、少しは心に余裕ができてきたからでしょう。

ほんの少し前まではもう、毎日を過ごすのに精いっぱいで。

土曜の稽古はなんとかこなしましたが、自分の稽古はまったくできず。

我々の仕事の場合、職場を異動するということは転職するようなもの。

なかなか大変なことなのです。

 

自販機でいつもどおりポカリを買おうとすると、売り切れ表示。

2つ並んでいましたが、どちらも売り切れです。暑いですからね。

悩んで、桃ソーダ水を買いました。

甘いし、炭酸だし。運動の合間にはいかがなものか。。。

でも運動の合間に水やお茶を飲むと、お腹が痛くなる体質?なのです。

 

体育館に到着すると、カジタさん一人でモップ掛け。早いですね。

間もなく、オーガストさん到着。

そして、ショウタロウくん到着。久しぶり。また稽古をしましょう。

 

人数は少なめですが、さくさくと準備ができて。

いつもより少し早く、稽古開始です。

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-[前半の稽古]-

カジタさん、オーガストさん、ショウタロウくん

 

<渋川一流柔術>

 

○棒廻し

 人数が少なくて場所が余っているので、自分も一緒に棒廻し。

 あれこれと考えると、いくらでもやることはあるものです。

 いつもと同じように。いつもとは違うように。

 速く、遅く。大きく、小さく。力を入れて、力を抜いて。。。

 

 ショウタロウくん、久しぶりでしたが問題なし。

 両手の間隔は広げずに。できるだけ近付けましょう。

 

○六尺棒表 八本

 向かい合って素振り、二人一組で棒合を回り稽古で。

 

 ショウタロウくん、久しぶりでしたが問題なし。

 打ち突きは、遠慮せずにやりましょう。

 

 前の手は、きちんと繰り入れましょう。

 横から持ったり、下から持ったりしない。上から持つ。

 これは、皆さんも同じです。剣の手の内。

 手首を軽く折り込むことです。

 

○半棒表

 打太刀で元に立って掛かり稽古方式で。カジタさん先頭です。

 

一本目から三本目、四本目から六本目。

 ショウタロウくん、久しぶりでしたが問題なし。

 

七本目から十二本目。一本ずつ稽古

 

 ショウタロウくん、七本目までは稽古していて。

 八本目からは初めてでした。うん、でも問題なし。

 前の人がやっているのを見て。それを真似して。

 多少違っても、気にはせず。

 あまりに違ったら、少しアドバイス。

 まずは見て、真似をすることです。

 

 見て取れない。真似ができない。

 それはつまり、キャパオーバーということ。

 そこに言葉で説明をしても、あたら混乱を招くだけでしょう。

 まずは見て取ることです。

 あともう少し。そんなときに、言葉が助けになります。

 

 稽古の前に、まずは説明を。

 たしかにそういう考え、稽古もありますね。

 でもまあ。

  へぶんへるぷすぞーずふーへるぷぜむせるぶす

  天は自ら助けるものを助ける

 稽古をして、稽古をして。

 それでもわからないところにちょっと説明をされると。

 すっと、得心できたりするものです。

 

<大石神影流剣術>

 

○構え素振り

 三人並んで、一人ずつ向かい合って稽古。

 鏡のように、写し取る稽古です。

 

 向かい合っていますから、鏡対称。左右が反転します。

 これがインストラクターさんだったりすると。

 左右を反転して模範をして、生徒さんが真似しやすくしたりして。

 まあ、そういう方法もありますよね。

 左右反転の動きは、それほど難しくはない。指導者なら。

 でも。

 目で見て、脳内で左右の転換をする。そういう稽古も必要です。

 

 さらに言えば、相手と組んで稽古をして。

 仕太刀の稽古をしながら、打太刀の動きを見て取る。

 そんな稽古も必要なのです。

 

 初心で楽をすると、後で苦労をする。

 初心で苦労をすると、後で楽ができる。

 そんなことなのかもしれません。

 

○試合口 五本

 二人一組で打太刀と仕太刀。とくに示範もなし。

 カジタさん&オーガストさん、横浜支部長&ショウタロウくん

 

 ショウタロウくん、久しぶりでしたが問題なし。

 打つとき一歩、受けるとき半歩。すっと動けると良いですね。

 

○小太刀 一本目、二本目

 打太刀で元に立って掛かり稽古方式で。カジタさん先頭

 

一本目

 剣を払いつつ、左手で相手を崩しながら、左に入り身。

 動作を分けてはいけない。一つの動作です。

 右手で剣を払おう、左手で相手を崩そう、左に入り身しよう。

 そんな意識ではいけない。体は一つです。

 全体で同時に動く。

 

 手で相手を崩そうとしたら、重くて仕方がない。

 でも自分の体重で相手の体重を動かすのであれば。

 それほど、大差はないはずですよね。

 全体が同時に動く。棒廻しと同じです。

 

二本目

 避けて、斬る。のではなく。

 避ける動きと、斬る動きが同時。一つ。

 小手先で小太刀を振り回すのではなく。体全体で動く。

 打太刀の斬る動きと、仕太刀の斬る動きが同時になるように。

 

ショウタロウくん

 小太刀は初めてでしたが問題なし。さすがです。

 見て真似をする。天性のものですね。センスがある。

 一本目で手を取る場所が違いましたが、それはそれ。

 また稽古をしましょう。

 

 それにしても。

 高身長の大人が、大太刀を振り回し。

 いたいけな子供が、小太刀で立ち向かう。

 まるで、弁慶と義経みたいですね。カコイイ!

 

ここでショウタロウくん、お帰りに。

小太刀の続きは、また稽古しましょう。

お疲れさまでした。

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-[後半の稽古]-

カジタさん、オーガストさん

 

○小太刀 三本目、五本目

 おじさん三人で小太刀の続き。

 

三本目

 請けて、小手。まっすぐ入るも、右に軽く入り身するもあり。

 

五本目

 右に入り身する。理合は二本目と同じですね。同時に終わる。

 避けるもあり、受け流すもあり。

 

四本目

 稽古せず。打太刀も仕太刀もちょっと難しいですね。

 

○二刀 一本目、二本目

 続いて、二刀の稽古。今週はとりあえず二本だけ。

 

一本目

 待っていてはいけない。小太刀と同じ。自分から入る。

 その勢いで、相手を圧する。

 

二本目

 小太刀一本目と似ていますね。相手を崩す。

 柄捌きに多少のコツが要るでしょうか。

 要は、力任せにやらないことです。柔らかく、くるっと。

 それから、小太刀はしっかりとキープすること。

 力を入れるところと、入れないところと。

 

 扇の要と同じですね。

 締めるところは締める。緩めるところは緩める。

 メリハリのようなものでしょうか。

 我々は、メリハリのある動きは求めません。

 でもやはり、緩急のようなものはある。

 力の入れ具合も同じかもしれません。

 外から見えるか、見えないかの違い。

 

オーガストさん

 二刀は初めて。でもお上手でした。

 とくに、構えが素晴らしく。

  大刀の切っ先を突き付けて、小太刀を控える。

  両刀を突き付ける。

  無構えになる。

 いずれもサマになっていました。自然でスキがない。

 ヨーロピアン剣術では、二刀がお得意だったとか。

 さすがです。

 

続きはまた稽古しましょう。

 

<無双神伝英信流抜刀兵法>

 三人でそろい抜きをして、それからそれぞれの稽古。

 

○大森流十一本、英信流表十本 カジタさん

 血振るいなど気になったので、少し手直し。

 血振るいの手の内がわからない、とカジタさん。あらまあ。。。

 いつもお伝えしていたつもりだったのですが。

 

 抜き付け、斬り付け、血振るい、納刀。

 すべて同じ手の内です。変わることはない。

 区別するということは。

 どれかができないということは。

 それはつまり、どれもできていないということでしょう。

 

 抜き付け用の手の内、斬り付け用の手の内、

 血振るい用の手の内、納刀用の手の内。

 要は、それぞれに間に合わせということですね。

 せわしないことです。

 いつも同じで良い。共通に使える手の内を見つけること。

 もちろん、常に変化はします。でも共通です。

 

 一番わかりやすいのは、斬り付けの手の内でしょうか。

 それがそのまま、抜き付け、血振るいに遣えるかどうか。

 同じ手の内でできるかどうか。

 それで、正しいかどうかがわかります。

 あれこれと増やすのではなく。減らしていくこと。

 覚えるのではなく。忘れることです。

 

 なんだかんだで、初発刀を全体的に手直し。

 直そうと思えば、直すべきところはいくらでもあります。

 繰り返し、初発刀を稽古してもらいました。 

 

○初発刀から虎乱刀、抜打 オーガストさん

 相変わらず、よく稽古をしています。

 

 虎乱刀もお上手です。でも、手と足がバラバラでした。

 歩み行き、右足で左手、左足で右手、右足で抜き付け。

 そして左足で振りかぶり、右足で振り下ろす。

 もちろん、実際にはどのように抜いても構いません。

 一歩でバッと抜くこともあるでしょう。

 両手を掛けたまま歩み行き、するっと抜くこともあるでしょう。

 左足で抜くこともあるかもしれません。

 でも、稽古では。

 一挙手一投足で。左右をクロスして。右で抜き、右で斬る。

 それが良いかと思います。

 

抜打 

 続いて、十一本目、大森流最後の形です。

 一度だけ示範して見せて、さあどうぞ。

 文句も言わず、困ったそぶりも見せず、抜いてくれます。

 

 両膝立ちのまま、前方に抜き付け、振りかぶって斬り付け。

 うん、どこかで見たな。デジャヴュ?

 そういえば、リオンちゃんたちも同じようにやっていましたね。

 初発刀の思い込みがあるということか。

 大森流を稽古してきた甲斐というものか。

 でも、そうではない。

 想定を説明して、再度。うん、今度は大丈夫。

 すぐにできるようになりました。

 

 想定の説明って、便利ですね。すぐに理解してもらえる。

 でも、個人的にはあまり好きではないのです。

 理解が浅くなりそうで。

 あれですね。英語の単語帳みたい。一語一義。ただの暗記。

 でも、本当はそうではない。

 

 でも本当は。。。とか。こういう考え方もありますよとか。

 こう習いましたが、個人的にはこう思いますとか。

 伝統的にはこうですが、実際にはこうかもしれませんねとか。

 そんなお話もしたいところです。

 でもまあ、相手の方の稽古量、理解度、レベルに応じて、ですね。

 

一番古いお弟子さんが、初発刀を稽古して。大森流の最初の形。

一番新しいお弟子さんが、抜打を稽古して。大森流の最後の形。

なんだか、逆な感じもしますね。

でもまあ、そういうものでしょう。

 

奥まで習って、あらためて表を稽古する。そこで初めて、魂が入る。

そんな気がします。

小太刀や二刀も稽古した人の表と、表しか稽古をしたことのない人の表。

それが同じなはずがない。というか、同じでは困りますよね。

一部分だけ見て、一部分だけ稽古をする。

全体を知って、あらためて一部を稽古する。

そういうことかと思います。

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いつもより早い時間に居合の稽古を始め。

いつもよりも早く終わろうと思って、ふと時計を見ると8時30分。

あらまあ。。。気付くと居合を1時間以上稽古していました。

 

居合の稽古って、本当に時間が経つのが早いですね。

大森流十一本を通すと約10分。3セットで30分。

100本抜こうと思ったら、それだけで1時間半は掛かる計算です。

 

掛かり稽古方式だと、並んでいる間は休憩ができます。

でも打太刀はずっと動きっぱなしで。

しかも半棒では、転がされて起き上がったりもしなければならず。

一人でずっと汗をかきっぱなし。

でも居合の稽古では、皆さん黙々と抜き続け。

見ている方は、気は休まることはないけれど、体は少し楽ができて。

皆で汗をボタボタと垂らしながらの稽古でした。

気付くと桃ソーダ水は空っぽに。

 

来週も通常通りの稽古です。

 

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