静かな稽古

土曜は、すっかり涼しい一日になりました。肌寒いくらい?

 

腰は、本調子とまでは行かないまでも、だいぶ落ち着いて。

天井の水漏れは止まっていますが、工事の調整は遅々として進まず。

 

布団の中から、部活へ行く息子を見送って。

しばらくしてから、むくっと起き出して、シャワー。

有能な美人秘書と家を出て、歩いて二丁目へ。優雅にお散歩です。

カリタスの建物がなくなって、すっかり広くなった空を見上げ。

ペットフォレストを軽くのぞいて、タリーズでお茶をして。

本屋とゲオをぐるっと一回り。

帰宅すると、ちょうど息子も帰ってきたところでした。

ほどなく、有能な美人秘書がホットヨガへ行くのを見送って。

 

のんびり一眠り。ぐー。。。

 

気付くともう5時過ぎ。

あわてて着替えて、体育館へ。

 

カジタさん、ヒカルくん、オーガストさんモップ掛け。

ほどなく、テヅカさん、ユウトくんお越しになり。

他の方はお休み。今日は人数が少なめです。

 

涼しいので扉は閉めたまま。もちろん、扇風機もなし。

蚊もいません。稽古がしやすくて良いですね。

 

さて、稽古開始です。

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-[前半の稽古]-

カジタさん、ヒカルくん、オーガストさん

テヅカさん、ユウトくん

 

<澁川一流柔術>

 

○棒廻し

 カジタさんと、進みながら打ち込み、退きながら受ける稽古。

 打つたび、受けるたびに力んで極めていては間に合いません。

 歩を進めるだけ、歩を退くだけ。棒はそれに連れるだけ。

 棒廻しで、一々足を踏みしめないのと同じです。

 極めないこと。

 

 テヅカさん、ユウトくんは、その場で左足を前後させて棒廻し。

 一回廻して一歩進め、一回廻して一歩退き。

 六尺棒表の七本目の動きですね。

 お二人とも少し手間取りましたが、なんとか。

 

○六尺棒表 一本目から八本目

 向かい合って素振り、二人一組で棒合を回り稽古で。

 七本目に加えて、八本目も。これで表八本すべてです。

 あとは繰り返し繰り返し、稽古をするだけ。

 

 カジタさん、動きがとても早くなりました。

 動きに無駄がない。ビシュッ

 まるで、ヒカルくんの動きみたい?

 これも、大人と子供で一緒に稽古をする成果でしょう。

 

○半棒表 一本目から六本目、七本目

 ヒカルくん、ユウトくん、テヅカさんは掛かり稽古方式で。

 一本目から六本目を通し、続けて七本目も稽古。

 お二人は少し手間取りましたが、なんとか。

 

 カジタさんとオーガストさんは、二人一組で稽古。

 半棒と打太刀を交代して、三巡ほどできたそうな。

 やはり、早いですね。無駄がないということです。善哉

 

<大石神影流剣術>

 

○構え素振り

 中段、上段、附け、下段、脇中段、車、裏附け。

 通して稽古

 

 素振りはその場で。

 振りかぶったとき、振り下ろしたときに剣を止めないこと。

 体を止めないこと。意識を止めないこと。

 呼吸と同じです。ゆっくりになっても、止まりはしない。

 連続した変化。区切らない。すべての動きに共通です。

 

 オーガストさん、附けと裏附けを少し手直ししました。

 どちらも難しい構えですね。

 もちろん、他のどれも難しい構えです。

 だから、稽古をするのですね。

 

○試合口 一本目から五本目

 二人一組で打太刀と仕太刀。

 打太刀は、振りかぶって打ち込む。素振りと同じ動き。

 相手がいても、いなくても、同じ動きを。

 あわてないこと。心の問題です。

 

ここで、テヅカさん、ユウトくんお帰りに。お疲れさまでした。

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-[後半の稽古]-

カジタさん、ヒカルくん、オーガストさん

 

<澁川一流柔術>

 

○六尺棒裏 一本目から三本目

 掛かり稽古方式で、打方と仕方の稽古。

 

 皆さん、一本目で固まってしまうことが多々ありますね。

 形稽古というと、打方が攻撃して、仕方がさばく。

 そんなイメージがあります。

 でも、一本目は仕方から攻める。

 だから、いつも「待ち」の気持ちだと、動けない。

 試合口の三本目で遅れることがあるのも、同じ心の働きでしょう。

 約束稽古の弊害というか。常に攻める気持ちが大事です。

 待っていてはいけない。

 

途中、来客あり。

あれ、見学の連絡はなかったはずだけれど。。。

扉を開けると、ノブフミくん、コウジくん、お母さんの三人の姿あり。

お休みのご連絡をいただいていましたが?

 

お聞きすると、退会のご挨拶と。

実は4月に東京に引っ越されていて、週末は稽古のために横浜へ。

車で1時間以上かかるとのこと。

2か月試してみたけれど、やっぱりちょっときついようで。。。

道路事情もあって、稽古の時間に間に合わなかったりとも。

ああ、それで急きょお休みの連絡をいただいたりしていたのですね。

心配はしていましたが、気が利かずに申し訳ないことをしました。

休会にして、これるときに来るのでもいいですよー。

とだけお話して。

6月いっぱいあと2回はお越しいただけるとのこと。

ぜひお待ちしています。

遅れてでも、少しだけでもご参加ください。

古武道の世界で、小さなお子さんの修行者は貴重なものです。

残念ですが、仕方がないこともありますね。

 

○半棒表 七本目から十二本目

 打太刀で元に立って、掛かり稽古方式で。

 カジタさん、ヒカルくん、オーガストさんも打太刀をしてもらい。

 うん、やっぱり皆さん、やりにくそうですね。

 打太刀は間と間合い、呼吸が大事です。

 合わせる必要があるのだけれど、合わせようとしてはいけない。

 結果として、合うということ。

 相手より、数段上の技量がなければ、そうはできない。

 互角の形稽古では、なれ合いになるのがオチでしょう。

 なかなか、難しいものです。

 

<大石神影流剣術>

○陽之表 一本目から六本目、七本目から十本目

 打太刀で元に立って、掛かり稽古方式で。

 一本目から六本目を通して、七本目から十本目を通して。

 

 陽之表は全部で十本。表十本

 二回に分けて稽古をするなら、五本と五本が自然でしょう。

 でも、六本と四本で稽古をしています。

 よう剣とげっ剣、無二剣と二生、稲妻と太陽剣、、、。

 二本でセットになっているような。陽と陰ですね。

 そんなわけで、六本と四本で稽古。

 覚えるときも、二本セットが良いような気がします。

 後半四本がスムーズにできるようになったら、十本を通しで。

 打太刀も合わせてできるように。

 たった十本の稽古です。

 でも、きちんとできるようになるには、時間が必要ですね。

 

<無双神伝英信流抜刀兵法>

 

○大森流、英信流表

 カジタさん、ヒカルくん、二人でそろい抜き。

 やはり一緒に抜かないと、少しおかしな間になりますね。

 間が抜ける。間延びする。締まりがない。

 かと言って、キビキビと動いてほしいわけではなく。

 一言で言えば、呼吸。

 陰陽の転換、ということかと思うのですが。

 難しいものですね。デジタルではないから、伝えにくい。

 

 抜き付けで切っ先が上がるのを、ご注意しました。

 今までにも何度かご注意申し上げているのですが。。。

 なかなか直らないですね。

 今回は少し事細かにアドバイスしました。

 今度は直ると良いですね。手の内の問題。心の問題です。

 

 それからもう一つ。

 抜付、運剣、斬撃で、上体が前掛かる。頭から突っ込む。

 これはダメですね。

 無双神伝英信流抜刀兵法では、敵が攻撃をしてきます。

 それを迎え撃つだけ。自分から遠くを斬る必要はない。

 

 技術的には、重心の移動。丹田の回転。肚を遣う。

 中心のキープ。などなど。

 ただいずれにしろ、あせる気持ちがあってはできないこと。

 けっきょくは、心の問題です。

 悠々と、泰然自若として、迎え撃ちましょう。

 

○初発刀から順刀

 オーガストさん、一人で抜いてもらい。黙って見守り。

 最初はダメダメでした。ずいぶんとあわてて動いていて。

 左刀で正面を向いて座ったり、陽進刀は左足で抜き付けたり。

 斬撃や血振るいも最後にバウンド。いわゆる、お釣りですね。

 力を入れすぎるから、最後に跳ね返る。

 支払いが多すぎるから、お釣りが戻ってくる。

 いつもちょうどピッタシが良いのですが。多すぎず、少なすぎず。

 

 なにか私生活に悩みやトラブルでもあるのかとお聞きすると、

  いやそんなことはない。ただ、いつも難しいと感じている。

 とのこと。

 ああ、なるほど。言葉では「感じる(feel)」と表現しますが。

 要は、頭で考えている。ということですね。

 オーガストさん、とてもお上手ですが、まだまだ初心者です。

 むべなるかな。

 

 これはもう、稽古に稽古を重ねるしかない。

 そのうち、考えなしに十本を抜き終えるようになります。

 そして、あれいま自分、何を抜いたっけ?となって。

 でもって、形と全然違う動きをしたりして。

 

 でも、それで良いのでしょう。

 決められたルーチンを正確になぞる競技をしているわけではなし。

 頭と体と心をほぐすのが目的です。

 考えるのではなく、自分の体と対話をしましょう。

 耳を澄ましましょう。剣の声、体の声が聞こえてくるように。

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定刻に稽古終了。

居合の稽古はいくらやっても、したりませんね。

 

今回は人数が少なめで、いつも元気なお子さんの姿も少なく。

途中でさみしいお話を聞いて、後半は居合の稽古。

扉を閉め切って、肌着を着ていても涼し気な中。

静寂だけが聴こえてくるような、静かな稽古でした。

 

 居合とは心に勝が居合なり人に逆うは非刀と知れ

 

 寒き夜に霜を聞べき心こそ敵にあひての勝を取なり

 

 居合とは心をしつめ指刀抜れはやかて勝を取なり

 

来週も通常通りの稽古です。

 

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