立秋を過ぎましたが、暑い日が続きます。
#ところで「天地明察」っておもしろいですよね。改暦の物語です。
二尺八寸の居合刀、大石神影流の鞘木刀、定寸の鞘木刀、脇差し、
懐剣、半棒、六尺棒、小太刀の鞘二本、プラカードなどなど。
そうです、今回も体験希望者がおありです。
最初、澁川一流柔術だけの稽古はできますかー?とお問い合わせあり。
すみませーん、貫汪館では三流派の稽古をしているんですよー。
とお返事すると、それでは体験キボンヌ!と。
(注)実際はもっとまじめなやり取りをしています。
荷物が多くて、自販機でポカリは買えず。
いつもより早めに到着して、校門にプラカードを掲げ。
体育館の扉を開けて、熱気を開放。
一人で二刀流のモップ掛け。
#体育館の床には、動かなくなったカナブンなどが落ちています。
夏は陽の気が強いのは当然ですが、その裏には陰の気があります。
それが自然の摂理というものでしょう。
光あるところに影がある さすけ
ほどなく、体験希望の方がいらっしゃいました。お早い到着です。
ご挨拶して、更衣室で着替えをしていただきます。
中学時代に剣道、今は極真空手を稽古されているそうな。
ああ、それで柔術に興味がおありなのですね。ナットク
でもそれで貫汪館の稽古ができるじゃろうか。ちょと心配。。。
ほどなく皆さんも到着。お互いにご挨拶。
今回、男の子は稽古お休み。帰省中とのこと。
でもお父さんは稽古に参加です。アンタモスキネー。あは
さて、いつもどおり稽古開始です。
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<出雲大社奉納演武リハーサル>
今回も出雲大社奉納演武のリハーサルから。
今回は、できるだけ当日と同じような形式で。
居合の号令は掛けず。
太刀打も一人で打太刀を十本通して、皆は待機。
履形は当日に演武をする人だけ。
打込と半棒も同じ。
試合口もできるだけ当日と同じ組み合わせで。
体験の方には、横でご覧いただきました。
期せずして、貫汪館の稽古をご理解いただくためには、
ちょうど良かったかもしれません。
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<澁川一流柔術>
○棒廻し
体験の方には八分径をお貸しして廻してもらいました。
自分用のは一寸径です。
重い方が廻しやすいし、もちろん威力もあります。
でも、初心者にはちょっと難しいかも。
なので、初めての方には細くて軽い物をお貸ししています。
下から跳ね上げるように、くるくるくると。
体を入れ替えると、あれ?逆回転。うん、お約束ですね。
でもアドバイスをしていると、すぐに廻せるようになりました。
すごいですね。
空手も一部の方々や琉球拳法の方々は棒を遣います。
でも極真ではあまりそうとはお聞きしません。
きっと器用でいらっしゃるのでしょうね。
○六尺棒表
向かい合って八本素振り。
初めての方でもできるよう、言葉で簡単に説明をしながら。
うん、お上手ですね。とても初めてとは思えません。
空手の前屈立ちや騎馬立ちが役に立っているのでしょうか。
もちろん、同じではありませんが。
二人一組で棒合。
女の子とお父さんのペアで稽古。息の合った二人です。
しばらくお互いに稽古してもらって、あとで手合わせ。
普段はゆっくり動いていますが、今回は少し早めに。
棒も一寸径でしたから、打ち込みも強かったかもしれません。
今後の稽古に活かしていただきたいと思います。
体験の方には、男の子のお父さんと組んでいただきました。
さっきと同じように動いてください、といきなり。
でもできました。すごいですねー。
普通はいきなり目の前に相手が立って、
実際に棒を打ち合うとなると緊張するものですが。
さすが、普段から実際に打ち合っていらっしゃるだけはあります。
でも、棒を握り締めて、腕の力で打ち突きされていました。
そうではないんですよー。とご説明。
棒がしなないように。棒を活かす。伸ばす。止めない。
普段と違う動きは理解が難しいのではないかと思ったのですが、
すぐに理解されて直していらっしゃいました。すごいですね。
それにしてもいきなり八本。すごいですねー。
←ダレガヤラセテイルノカ
○半棒表 立会、指棒、提棒
男の子のお父さんに打太刀に立ってもらって、皆さんで稽古。
あとからちょこちょこっとアドバイス。
提棒の崩し、難しいですよね。
でもきっと他の動きも同じ原理のはず。
提棒の崩しは、できるできないがよりわかりやすい。
という、ただそれだけのことなのでしょう。
これを契機に、他の動きも見直す必要があるかもしれませんね。
体験の方には、打太刀に立って立会だけ稽古してもらいました。
はい右に立てて、はい左に避けて、はい上から打って。
あれ、すぐできましたね。
お聞きすると、杖道を少し稽古したことがあるそうな。
さもありなん。
打ち込みは似てますけど、うちのは左足前なんですよーとご説明。
慣れないと、最初は違和感がありますよね。
私も苦労しました。。。
でもって打太刀に立ってもらって、実際に受けてもらいます。
棒を握り締めて、腕の力で打ち込みます。
→そう、腕の力で受けられますよね。
でも棒を握りもせずに、体で打ち込む。
→受けるのが大変そう。その違いを感じられたようです。
刀を上から打つのも同じ。握らずに体重を乗せて打てば。。。
→ガランガランガランと音を立てて剣が落ちました。
棒は握らず、両手の五指ともは軽く開きっぱなしです。
普段はそんなことはしませんが、まあ体験ということで。
口でどうこう理屈を説明するより、実際に体験すれば。
論より証拠、ですよね。
○履形 礼式、返投、捻付、掻込、絞り
女の子とお父さんに組んでもらって、二人で稽古。
大神様に見てもらう演武です。我利我欲は無用。
慌てず落ち着いて。上手に見せようとしない。
静かに丁寧に。
体験の方と男の子のお父さんで組んでもらって礼式だけ稽古。
柔術を稽古したいという方に、礼式だけ。試金石ですね。
投げたり倒したり。
それにしか興味が持てない人では、うちでは続かないでしょう。
礼式の稽古が楽しめるようであれば、ありがたいことです。
両腕を下ろして立ち上がる。それも稽古です。
それもよくご理解いただけたようで、なによりなことです。
○打込 返投、捻付、掻込、襟捕、捕込
模擬刀の懐剣で打ち込んでもらい、五本通し。
繰り返したりはせず。毎週一回ずつの稽古です。
本番さながら。真剣勝負です。
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<大石神影流剣術>
○構え・素振り
今回もやらず。
○試合口五本
男の子のお父さんに打太刀に立ってもらって、女の子とお父さんは仕太刀のみ稽古。
あとからちょこちょこっとアドバイス。
体験の方には定寸の木刀をお貸ししました。
#今回は六尺棒を忘れなかった代わりに、
大石神影流木刀の予備を忘れてしまいました。たは。。。
まあ、定寸の鞘木刀もありましたし。脇差しもありましたし。
持つの大変だったし。えへ
打太刀に立って、一本目と二本目だけ稽古してもらい。
半身の撞木足。踵をべったりと着けて、膝と腰を弛めて。
胸は張らず、肩も上げず。肘も手首もゆったりと。
半身で、切っ先を軽く突き付けるように。
お互いに切っ先を合わせ、軽く押して、位を見る。
請けるのは鎬。張って、諸手で突く。腕は使わずに、体全体で。
中学時代に剣道というのが気になっていましたが、大丈夫でした。
違和感なく動かれて。
打ち太刀もやってもらいました。請けて、張って、突く。
何事も体験です。
お一人で稽古していただくと、黙々と繰り返していらっしゃいました。
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<無双神伝英信流抜刀兵法>
居合は初めてだとちょっと難しいかもしれませんね。
体力的な問題もあります。
普段も2時間の稽古だそうです。
でも初めての場所で、初めての動き。
きっと緊張されて、お疲れのことでしょう。
見学をしていただくことにいたしました。
○大森流 初発刀、左刀、右刀、虎乱刀、抜打
皆でそろい抜き。号令なし。
皆だけでそろい抜き。位置を変えて三回。
位置や向きによっては、動き始めが見えないかもしれません。
それでも、回りの雰囲気を察して動く。大事なことです。
そして、無理に合わせようとしない。各自のタイミングで。
それでも、期せずして合う。そういうのが良いですね。
早過ぎず。遅すぎず。
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8時を30分ほど過ぎて稽古終了。
体験の方には、会費や道具のことなどをご説明。
帰宅して、家族会議をするそうな。吉報をお待ちしています。
小太刀の鞘二本と模擬刀の懐剣はお預けして。
帰りはその分荷物が減ったので、自販機で飲み物を買ってゴクゴクと。
ぷはー、生き返る。。。
来週も通常通りの稽古です。
演武リハーサルも行う予定です。
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