いつもと違う稽古

トリプル台風の影響で、激しい雨が突然、降ったりやんだり。

洗濯物を干しては、取り込み。。。せわしないことです。

幸い、家を出るときには雨はちょうどやんでいました。

傘を手に持つのもめんどくさい無精者としては助かります。

 

雨は止んでいましたが、足元は濡れています。

雪駄ではなく、下駄を履いて出かけました。

雪駄だと雨水を跳ね上げて、足袋を濡らしてしまうのです。

歩くのはあまり上手ではないからでしょう。

ですが下駄だと、そんなこともありません。

でも、腰に響くのは硬いコンクリートの上を歩くからなのか。

それともやはり歩き方が悪いからなのか。。。

 

いつもどおり体育館に到着して、皆さんとモップ掛け。

今回も男の子はお休みです。

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<出雲大社奉納演武リハーサル>

いつもどおり、居合、履形、打込、半棒、試合口。

今回は男の子のお父さんに打太刀と受けで活躍してもらい。

私は皆さんの演武を拝見することができました。

 

当日、自分たちは万全でも、他の方になにかあるやもしれず。

結果として玉突きで組み合わせが変わることもあるかもしれません。

違う組み合わせの稽古も大事です。ゆめゆめ油断することなかれ。

 

さてさて。

やはり横で見ていると、あれこれと気になるところはあるものです。

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<演武の稽古>

いつもとは違って、演武の稽古をしてみることにしました。

 

○居合

礼法から。

いつもは気になることがあっても、一言二言お伝えしてそれで終わり。

あとはご本人の自覚と反省をお待ちしています。

もちろん、なかなかそう簡単には直らないことは承知の上です。

でも今回は、細かく何度も繰り返し、テッテー的に稽古しました。

立ち方座り方、腰の折り方、上体の状態、目線、歩き方、こころ。

基礎の基礎ですが、折に触れて立ち返ることも大事です。

すべては基礎の上に成り立ちます。それが基礎、基本です。

初心忘るべからず

 

初発刀、左刀、右刀、虎乱刀、抜打

礼法ができればできる。できなければできない。

そのうえで、虎乱刀を集中的に繰り返して稽古しました。

普通に歩いて、抜き、斬る。ただそれだけです。

でも、その“普通”に歩くことができるかどうか。

この場合の“普通”は、日常の普通ではありません。

貫汪館の無双神伝英信流抜刀兵法における“普通”です。

 

ただ歩き。剣を抜いて構えて歩き。歩いて斬撃し。

貫汪館の基本の稽古です。しばらく繰り返しました。

そうして、逃げる相手を追い打ちにできるかどうか。

いくら強く速く刀を振ってみても。

足を止めていたのでは、刀は相手には届きません。

1拍子あれば、相手は間合いの外に逃げてしまいます。

歩みを止めることなく、剣を抜き、斬ることができるかどうか。

ただその一点でしょう。

 

いくら剣を速く振ってみても。

足を止めた瞬間に相手は間合いの外です。

相手は止まって斬られるのを待っていてはくれません。

当たり前のことです。

足を止めた分、剣を速く振って誤魔化す。

そんなことは貫汪館では求めていないのです。

せっかく稽古だからゆっくり動いているのに。

そちらが速く動くのならば、こっちだって速く動きますよっと。

ってなもんです。

 

虎乱刀は立って自由に動くことを許されます。

でもその自由の中で、果たして自分は流派の掟を守れているか。

自由だからこそ、試されるのでしょう。

自分勝手と自由は違うことです。

 

その一方で、抜打はまた正座の制約に戻ります。

一歩も動くことを許されぬぎちぎちの制約の中で。

果たして自由に動くことができるかどうか。

できれば、それが本当の自由ということなのでしょう。

抜いて斬って納める。ただそれだけのことです。

 

○履形

礼法

向かい合っての蹲踞礼です。

しゃがんで蹲踞になり、礼をして、また立ち上がる。

これだけでその人のレベルはまるわかりです。

決しておろそかにすることなく、心を籠めて行いましょう。

 

礼式

一番長く稽古している形です。でもできているかは?

長く稽古している形だからこそ、ゆっくり丁寧に稽古しましょう。

スピードを競うのではなく。丁寧さを競うように。

心を籠めて。形の名は、まさしく礼式です。

 

返投、捻付、掻込、絞り

どの形でも共通なのは、小手先を使わないことです。

体が動くから、それにつれて腕も動く。

肚が動く。ただそれだけのことです。

 

○打込 返投、捻付、掻込、襟捕、捕込

打込に限らず、受けも大事なものです。

ただヤラレヤクを演じれば良い、というものではなし。

常に反撃のチャンスをうかがう。

そういった心構えは必須でしょう。

懐剣を持っての受けです。真剣に。

 

○半棒 立会、指棒、提棒

三本に集中した稽古を繰り返しているだけあって、成果が見えます。

棒は、腕や胸で動かすのではなく。肚で動かす。

すべてに共通のことです。

 

○試合口

やはり細かな点を繰り返し稽古。

もう陽之表までできるから、試合口なんてラクショー!

ホント?

そんなことはないですよね。

木刀ではなく真剣で、同じことができるかどうか。

100回やって、100回勝てるかどうか。

相手がどんな相手であっても。

そういうことかと思います。

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8時を少し過ぎて稽古終了。

全員、刀は持たず、無手で終わりの礼をしました。

いつもは居合刀があるから、立ったままの礼。

今回は、なにも持たず、正座で礼。

いつもとはちょっと違う感じがしましたね。

 

大事な演武があるので、それに集中した稽古ということでした。

メンバーも勿怪の幸い。

男の子のお父さん、ご活躍ありがとうございました。

こういった詰める?稽古も大事ですよね。

いずれ、今日は居合だけ/今日は柔術だけ/今日は剣術だけ。

そういった稽古もしたいなと思っています。

 

来週は出雲大社奉納演武です。

参加される方は、準備万端、滞りなくお願いします。

くれぐれもお忘れ物などありませんように。

体調管理も重要です。

 

参加されない方は、自主稽古をお願いします。

くれぐれもケガのないようにご注意ください。

稽古日記の代筆もお忘れなくお願いいたします。

 

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