両懐剣/互棒

14日(金)、関東では今年初めて35度以上の猛暑日になりました。
15日(土)も暑い日となり。冬用の稽古着ではさすがに暑く、ちょっと失敗しました。次回からは夏用に替えましょう。

さて、いつも通り稽古開始。

<無双神伝英信流抜刀兵法>

斬撃
 手の内など再確認。四指を握り込まず、親指を押し込むようにしましょう。親指は柄と平行になるように。

初発刀
 抜き付けは斬撃と同じです。縦か横かの違いのみ。鞘に入っているかどうかにとらわれないよう。

左刀、右刀、當刀
 久しぶりに抜いてみましたが、どれもいまひとつでしたね。左刀、右刀、當刀という形にとらわれてしまっている。せっかく初発刀を稽古してきたのだから、期せずして他の形も上手になっているようでなければ。
 なにかやりにくさ、窮屈さを感じるようであれば問題がある。それは主に意識の問題でしょう。心の問題。
 初発刀と同じように抜きましょう。ゆるゆると楽に動くことです。集中ではなくて拡散、開放、解放。

横雲、虎一足、稲妻
 初発刀と同じように抜きましょう。
 最初から横雲を抜こうとせず。虎一足を抜こうとせず。稲妻を抜こうとせず。
 いつでも自由に変化できるよう。対応できない形はただの死物です。

<大石神影流剣術>

三学円之太刀
 カジタさん、オオイシさんお二人で打太刀と仕太刀。
 お二人ともとてもお上手になられたので、最近は細かいことをお伝えしています。
 かと思うと、またとんちんかんなことをやったり。
 それに基礎基本の部分はなかなか改まりませんね。
 ちょっとした修正くらいに考えていては、直るものも直らない。一から作り直し、くらいに考えてようやくなんとかというところでしょうか。
 改めるは、新たにするということ。稽古を続けましょう。

ここでちょうど館長が御到着。
古武道振興会の常任理事会のために上京されて、会議が終わった足で横浜にお越しくださったのでした。
短い時間のために、わざわざ有り難いことです。
見るだけとのことで、スーツ姿で柔術の稽古を御覧くださいました。

<澁川一流柔術>
 最近は形を進めていて、今週は両懐剣と互棒を稽古予定です。とお伝え。
 それで良い。どんどん進めるように。とのことでした。

両懐剣
 打込に続いて稽古する形。相手は、両手の懐剣で打ち込んできます。懐剣が二本。独特な想定ですね。
 形は四本しかありません。

柔落
 柔投と似ているようで似ていない。
 同じようで同じでない。でも同じ?
 返に捕るかどうかの違いでしょうか。
 たしかに投というより落かもしれません。

頭捕
 突然、当ての形です。
 四本しかない形のうちの一本です。
 大事な一本ということなのでしょう。

負投
 今までずっと一本目に稽古してきた負投。ここでは三本目ですね。
 相手の両腕を極めて投げる。込入ができれば、できて当然ですね。
 受の両手は懐剣を握っていて自由はなく、こちらは込入のように胸を掴まれているわけではないので自由に動かすことができ。
 受は両腕を極められるので、受け身の体勢は否も応もなく固定され。
 見た目の派手さとは裏腹に、稽古しやすい形かもしれません。

突込
 ここでまた当てですね。
 四本中、二本が当ての形です。

互棒
 相手が懐剣で打ち込んでくるのを、一尺六寸くらいの短棒で制する形。
 相手が武器を使うのに、こちらが素手で応じる義理もなし。あるものはなんでも使いましょう。短い棒でも素手よりはマシです。でもそれも、短い棒を違う技量があっての話ですね。稽古もせずに遣えるはずもありません。

甲捕
 いきなり当て。しかもそこを打つ?という形ですね。慣れないと上手く当てられません。頭と体と心を柔らかくする必要があるのでしょう。

払捕
 巻返を棒を持って行う。どうしてこういう発想になるのか、不思議でなりません。古武道の古武道たる所以のひとつだなぁ。。。と感じます。
 区切らず止まらず動きながら棒を操作するのは、なかなかに困難です。
 棒を操作するのではなく、動きの中で自然とそうなるような動きが良いのでしようね。

上段捕
 ここでまた当て。

潜捕
 潜投を棒を持って行う。面白いですね。

蹴込
 棒を持って蹴込。けっきょくは履形と同じ動きですが、相手は懐剣、自分は短棒を持っているという違いあり。
 懐剣や短棒にとらわれないことが大事なのかなと思います。

睾被
 これもまた不思議な形ですね。由縁由来が気になるところです。
 そしてこれも例によって、稽古することで見えてくることもあるかと思います。

突込
 稽古するのを忘れました。
 でもここまで稽古してきたならば、どんな形か想像はつくというものですね。次回の稽古で確認しましょう。

互棒の形は七本。
実戦用の形と稽古用の形が半々、という印象を受けます。

両懐剣と互棒は、絶妙な稽古の順番だなあと感じています。

見るだけとおっしゃられた館長、けっきょくあれこれと御指導くださり。スーツズボンにワイシャツ姿でいろいろと実演もしてくださいました。
館長の動きはまた不思議で。マジックかなにかを見ているような印象を受けます。繊細で高度な動きということなのでしょうか。
自分がやると、いかに粗雑な動きなのかを自覚させられます。
短い時間のためにわざわざお越しいただくのは申し訳ないなと思っていたのですが、やはりお越しいただけてとても良かったです。
大変良い稽古になりました。有り難うございました。

定刻より早めに稽古を切り上げて、皆で食事へ。いつもの駅前のジョナサンです。
いろいろなお話をうかがいました。
今回は遅い時間だったこともあり、明日の稽古のこともあり、早めにお開きに。
駅まで館長をお見送りしました。

明日は館長御指導の特別稽古です。
楽しみですね。ふふ