建国記念日に込入

土曜は建国記念日でしたが、横浜支部ではいつもどおりの稽古です。

せっかくの祝日なのに土曜に重なってしまって残念ですね。

しかも横浜支部長は出勤でした。。。

 

体育館にはオオイシさん、サトシさん。

間もなくカジタさん、ヒカルくん。

いつもの4人です。

 

さて、稽古開始です。

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<無双神伝英信流抜刀兵法>

 

○初発刀、横雲/虎一足/稲妻

 全員でそろい抜き。

 一本ずつだけ抜きました。ゆっくり丁寧に。

 自分の体と対話をしましょう。

 

○大森流

 各自で稽古。

 やはりそれぞれのペースだと良いですね。

 初級者と上級者が同時に動くのは難しい。

 遅い人が早く動くのも、早い人が遅く動くのも。

 どちらも無理が出やすいものです。

 上級者は、遅くも動けなければいけませんが。

 

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<大石神影流剣術>

 

○陽之裏

 打太刀で元に立って掛かり稽古方式で。

 勢龍から白虎まで。

 

勢龍&左沈

 似た動きですが、きちんと区別をしましょう。

 張り受けは、刃から身を守る動きです。

 木刀と木刀を打ち合わせることが目的にならないよう。

 体の外で張りましょう。

 

十文字

 試合口の似た動きと混同しないよう。区別を。

 

張身

 まっすぐに打ちましょう。

 木刀と木刀を打ち合わせることを目的としないよう。

 

夜闇

 刃筋をまっすぐ正しく。

 頭で考えず、体で自然に動きましょう。

 

乱曲

 せわしない動きですが、心は落ち着いて。

 すっすっ、さっさっと動きましょう。

 最後の打ち込みは相討ちにならないように。

 太陽剣と同じ動きです。激しい動きの中でもできるように。

 

ここまでは先週までの復習。皆さんなんとか。

ここからは新しい手数です。

 

位、極満、大落、白虎

 ヒカルくん、カジタさんは稽古済み。

 でも、なんだか怪しい。。。

 稽古していたのはコロナ前のことですね。

 その後はメンバーも変わって、稽古内容も行きつ戻りつ。。。

 何度か繰り返せばすぐに思い出すことでしょう。

 でも、以前に戻るのではなく。

 以前より上手に動けると良いですね。

  この形は稽古していない。だから下手になった。

 ではなくて。

  この形は稽古していない。でも上手になった!

 というのが本来かと思います。

 

オオイシさん

 手順を覚えるのが苦手なオオイシさん。

 でもこの新しい手数はすぐにできました。すごい!

 

 やはり新しい形を稽古するのは大事ですね。

 苦手な形ばかりを繰り返していると、苦手意識ばかりが強くなる。

 おかしな癖もついてしまう。

 できないときは一度離れて、他の形を稽古する。

 そうすると凝り固まっていた頭と体と心がほぐされて。

 さっきまでできなかった形ができるようになる。

 そういうこともあるかと思います。

 もちろん、できもしないのに無闇に先に進めば良いというものではありませんが。

 

サトシさん

 相変わらず覚えは早くていらっしゃる。

 でも、剣道式の動きにならないよう。

 ゆっくり落ち着いて動きましょう。

 

演武

 最後にカジタさん打太刀&横浜支部長仕太刀で示範。

 いきなり十本通し。

 カジタさん、打太刀はいっぱいいっぱいでしたね。

 また稽古をしましょう。

 

ここでヒカルくんお帰りに。お疲れさまでした。

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<澁川一流柔術>

 

○込入

 今週も最初に示範して、あとは三人で回り稽古。

 礼式から組落まで。

 

 込入は、捕りと受けが密着して、

 両手で胸襟をがっしりと掴まれているので、

 お互いに自由度が低い。

 好き勝手には動けない。正しい動きしかできない。

 だから、良い稽古になりますね。

 

礼式

 足をドスドスと踏み締めることのないように。

 左右に体を回す。波のように。

 手先で押さず、体全体で押しましょう。

 

擔投

 皆さん、履形や吉掛よりもお上手ですね。

 受けの両手を取って、密着できるからでしょう。

 腰を低く、密着して、角度を合わせましょう。

 投げの基本です。

 

返投

 受けの手を無理やりもぎ取ろうとしないこと。

 襟を掴まれたままでも返投はできます。

 普通に動けば大丈夫です。

 

裏投

 履形や吉掛と変わることなし。

 受けが密着しているので、やりやすいですね。

 

巻返

 皆さん混乱していましたね。

 右でも左でも、同じようにできるように。

 難しく考えないことです。

 皆さんの体は、皆さんが思っているより頭が良い。

 頭に頼らず、たまには体に任せましょう。

 きっとできるはずです。

 頭は身体の邪魔をするばかりです。

 

柔投

 履形や吉掛と変わることなし。

 相手の状態に惑わされることなく。

 いつもどおりに動きましょう。

 込入で覚えた動きを、吉掛や履形にもフィードバック。

 共通する動きです。

 

ここまでは履形や吉掛と同じこと。

皆さん、とてもお上手でした。

足を踏ん張って固まってしまわないように。

開いて動く。円の動きで折り返す。納刀と同じです。

重心が浮かないように。低く、低く。。。

 

さて、以下は新しい形。

 

突込

 独特な形ですね。

 込入にはいくつか独特な形があります。

 400ほどある澁川一流の形。

 でも履形35本がすべての基礎になる。

 と言いながら、込入は形が37本ある。

 基本より多い?!

 こういった独特な形がいくつかあるからでしょう。

 

 澁川一流の形の構成はとても不思議で。

 履形から始まるグループ分けそのものはとても合理的。

 でもその中身は?

  なぜこの形のバリエーションがあって、

  同じようなこの形のバリエーションはないのか?

  と思ったら、こっちのグループにあった!

 とか。

  なぜこの形の順番?

 とか。言い出したらキリがない。

 

 履形と吉掛の違いは、中段・下段と上段の違い。

 そして込入は、密着。

 でも多分、大きな違いはそこではなくて。

  履形は、先。枕を押さえる。

  吉掛は、応。突かれたのをさばく。

  込入は、後。密着を許し。襟を掴むのを許し。押されてから動く。

 タイミングがそれぞれ違う。

 もちろん、いずれもただ待っていてはいけない。

 遅れたら、負けるだけです。

 本来、胸襟を掴むこと自体を許してはいけない。

 そこまで近づかれるまでぼーっとしていてはいけない。

 でもやむを得ず、そうなってしまった場合の護身術。

 そういうことかと思います。

 相手に押されたのを受け流し。

 相手がこちらを掴んでくれているのを幸いに。

 相手は自分で自分の自由を縛っているのを幸いに。

 こちらは自由に動く。

 おもしろい形です。

 

摩込

 これも独特な形ですね。というかこれ、形?

 という感じですね。

 そして大事な形ですが、なぜこの順番?

 という感じです。

 込入の最初に教えるか、最後に教えるか。

 あるいは目録とは別にするか。。。などなど

 ついつい考えてしまいます。

 でも稽古はもちろん、目録どおりです。

 

掻込

 掻込と聞いてまず思い出すのは、履形の掻込。

 でもそうではなくて、吉掛の掻込の二つ目の方。

 違う動きなのに同じ形名。

 見かけが違うだけで原理は同じかと言うと、そうでもなく。

 不思議ですね。

 

左右捻付

 捻付で思い出すのは、履形の捻付。

 でもそうではなくて、履形の捻捕。

 それを両手同時に掛けるだけ。

 

 両足を引くけれど、大きく動かず、ほぼその場で。

 でも足をまったく動かさないと、やりにくい。

 足を動かすのは目的ではなくて。

 足を動かすことで全身を動かして、全身の力を利用する。

 移動することで、技を掛けるスペースを作る。相手を崩す。

 そういうことかと思います。

 大きく動いた方がやりやすい形と、逆にやりにくい形があるかもしれません。

 澁川一流は、基本的にあまり大きく動きませんね。

 無理無駄なく動きましょう。

 

十文字

 左右捻付は、両手をクロスして取り返す。手のひらは下向き。

 十文字は、同じく両手をクロスして取り返す。手のひらは上向き。

 人間の手首は360度回転したりしない。

 だから手のひらが上向きか下向きかで、次にできる動きは自然に決まる。

 その中で、合理的な有効な動き。それがこの二つの形になる。

 ということでしょう。

 結果として、違う形になる。ただそれだけのことです。

 

 稽古ではそれぞれ決めて稽古をします。

 でも実際には、そんなことは関係がない。

 与えられた状況の中で、できることをやる。

 ただそれだけのことです。

 あらかじめ動きを知っていれば、動きやすい。

 あらかじめ稽古をしていれば、上手にできる。

 そういうことかと思います。

 

 それでは、両手をクロスしないで取るとどうなるか?

 それは先の形にあり。楽しみですね。ふふ

 

組落

 ここで登場、組落。でもなぜここで?

 吉掛だと最後でした。でも履形だと途中でしたね。

 

 履形も吉掛も、組落は他の形とは違う想定で。

 でも込入だと、他の形と同じ想定で。

 

 込入の組落は、想定も動きも吉掛とほぼ同じ。

 でも履形は少し違う。

 そして他の形のグループにもあるかと思いきや、

 いかにもありそうなグループにもなくて。

 不思議な形ですね。

 横浜支部長お気に入りの形のひとつです。

 

 手首の遣い方をいい加減に覚えましょう。

 掌屈(屈曲)はほとんど遣いません。

 背屈(伸展)した状態を多用します。

 剣の手の内と同じようです。

 

 反対の手を添える位置も同じこと。

 自然で合理的な位置に。

 頭で覚えるのではなく、体に聞きましょう。

 

 崩す方向、押し出す方向。

 礼式と同じことかと思います。

 むやみやたらに新しいことを覚えようとせず。

 今まで覚えたことを応用するだけです。

 形とはそういうものかと思います。

 区別をしないことです。

 共通の原理原則を探しましょう。

 そのために多くの形を稽古するのかと思います。

 

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定刻をだいぶ過ぎて稽古終了。

今週はどうしても込入を先に進みたかったのです。

ということで、建国記念日に込入の稽古でした。

 

前日は関東には雪が降り、東京には大雪警報も。

横浜ではお昼に少し積もりましたが、午後には雨でほぼ融けて。

土曜も雪の予報でしたが、けっきょく晴れました。

ストーブなしでも問題はなし。

来週はさらに暖かくなっていると良いですね。

 

来週も同じような稽古の予定です。

 

 

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