九段下の櫻屋さんへ。ええっ!また? ええっ、また。
コレクター気質ではありますが、とくに刀のコレクションはしておらず。
道具に遣い勝手は求めますが、実はそれほどこだわりもなし。
ましてや、木刀を何本も集めて眺める趣味はなし。
自分の分は足りています。稽古用、演武用、スペア。
大刀、中刀、小刀、小太刀、短刀、長尺、三尺三寸。。。
でもまあ、なにかと要るんですよね。
定寸の大刀ならどこにでも売ってはいますが。
お子さん用の短い木刀は手に入れにくい。
大人なら、多少の長い短いはなんとかなっても。
小さいお子さんにとっては、少しの差がとても大きい。
だから、常にいろいろな長さの物を用意しておきたい。
そんな感じです。
他にも、黒塗りの懐剣をもう一本、半棒、下げ緒などなど。
若旦那さんとあれこれとお話ができました。
かんおうかんと読むんですよー。
澁川一流柔術の他に、居合と剣術も稽古しているんですよー。
広島が本部道場で、東京ではなくて横浜支部長なんですー。
みたいな。
そんなに頻繁にお邪魔しているつもりはないのですが、
よく覚えてくださっているのでうれしい限りです。
帰宅して、道具類をあれこれと整理。
数も種類も多いので、置いておくだけでも大変です。
そういえば、大石神影流の木刀もストックがなくなってしまいました。
また館長にお願いせねば。。。。
タイの方からフェイスブックでメッセージあり。
博士論文の直しが入ったので、稽古には行けない。1月にまた来たいと。
あらまあ、残念。ではまた、お待ちしています。
門人さんからも事前に連絡あり。
ヒカルくん。遅れて参加予定(でしたが、けっきょく来れず。)
マキちゃん。都合によりお休み。
皆さん、いろいろな事情がおありです。
なかなか、稽古に毎回参加というわけには行かないものです。
参加できないものは仕方がない。
参加できたなら、有難いことだと感謝して稽古をしましょう。
うん、今日は自分の稽古道具だけ持てばいいから楽だな。
忘れ物はないな、よし。←ホントか? なんか心配。。。
6時前にもなると外はもう真っ暗。
厚手のダウンジャケットを着て出ましたが、それでも寒い。
12月ですものね。もうすっかり冬です。
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<澁川一流柔術>
○棒廻し
ああっ! 六尺棒を忘れた!!! ←やっぱり忘れ物あり
タイの方がいらっしゃらないからと油断しました。。。
ちょっと前までは、倉庫に置かせてもらっていた棒を遣っていて。
最近、急に人が増えて足りなくなったのでした。
うーん、まさか六尺棒が足りなくなる日が来るとわ。。。
保管用の袋もまた購入せねばなるまい。とほほ
ということで、今回は半棒で間に合わせました。
次回は気を付けます。
テヅカさん、だいぶ慣れたようです。
ユウトくん、まだまだ苦戦しています。がんばれ!
タガワさん、もう少し。
ベテランさん、突きの動きを混ぜたり。うんうん。
皆さん、それぞれです。そしてそれぞれで、いい感じです。
各自で稽古を積み重ねましょう。早い、遅いは気にせずに。
他の人を気にする必要はありません。
○六尺棒 表・裏
表八本を皆で素振り。
上級者は表八本と裏の一二本を合わせ。
突きもだいぶいい感じ?
今までいくらやってもできなかったことが、
あるとき突然ぱっとできるようになることもあります。
繰り返し稽古しましょう。ただし、漫然と漠然とではなく。
常に求める心が大事です。工夫と研究。
初心者は表の一本目だけ合わせ。
背筋はまっすぐ、重心は落として。手は力を入れない。
棒は長く遣う。打ち込みは頭の上から。
基本の稽古です。
一本目さえできてしまえば、あとはどれも同じようなものです。
○半棒 表・裏
表十二本を示範。打太刀はカジタさん。
今回はゆっくりそっと。幸い、木刀も鍔も大丈夫でした。ほっ
そういえばハセガワさん、鍔を買いに行くお暇がなかったとのことで。
割れた鍔を補修して遣っていらっしゃいました。
なので、自宅にあった予備をお渡ししました。
ただ、そのままハマるものではありません。
鍔の内側を削って合わせる必要があります。
最初にお渡しするときには、木刀を削り、鍔を削り。
木刀を削ったところにはロウを塗り。
鞘も市販のサイズでは合わないので、手作りをプレゼント。
なんだかんだで手間をかけています。
武道の「ぶ」の字も知らない方に、自分でやってください。
ではさすがにねえ。
でも。もう2年も稽古してきたベテランさんです。
道具の手入れや補修も自分でできなければなりません。
ということで、あえてご自分でやっていただくことにいたしました。
ケガにだけはご注意ください。
初心者は、表の一本目だけ掛かり稽古方式で。
うん、皆さんだいぶ上手になられました。いい感じです。
そろそろ、二本目もありですね。
上級者は、表十二本と裏一本目だけ。
だいぶ前ですが、表と裏がよくわからないとのご質問あり。
説明したのですが、あまり納得は得られず。
今回もご説明。
要は、頭上まではまったく同じ動き。そしてそこから、
・右手を滑らせれば表の打ち込み。
・左手を滑らせれば裏の突き込み。
・表と裏はあらかじめ決めておくのではなく、いつでも変化可能
みたいなご説明をしました。すると、ああっ!と。
今回は得心いただけたようです。
今までも同じように説明してきたつもりなのですけれどもね。。。
でもまあ、そういうものでしょう。
あるとき、パッと目が開く。鱗が落ちる。卵の殻が破ける。
これもすべて、常に求める心があってこそのことでしょう。
こういった小さな一つ一つの積み重ねが大事なのかと思います。
○履形
礼式だけ。上級者と初心者の二人一組で稽古。
はい、そこで左足を下げる。えっ? 左足を下げる?
はい、左足を下げる。えっ?
みたいな。
左足が分からない人はいないでしょう。でも右足を下げたり。
下げる動作がわからないこともないでしょう。でも出したり。
そんなものですね。
まるで赤ん坊のよちよち歩きを見ているような気分です。
もとより言葉で説明するつもりもなし。
かと言って、何度示範してみせても見て取ることもできず。
では言葉で説明するか。でも言葉も通じない。
でも、そんなものですよね。
やってみせ言って聞かせてさせてみてほめてやらねば人は動かじ
山本五十六の有名な言葉ですが、他にこんなのもあるようです。
話し合い耳を傾け承認し任せてやらねば人は育たず
やっている姿を感謝で見守って信頼せねば人は実らず
時間をかけて稽古をしましょう。のんびり。何度でも。
礼式は、相手を倒したり投げたり固めたりしません。
向かってきた相手の向きを180度変えて、送り返します。
業というよりは、基本の理念と動きを抽出表現したものでしょう。
この一本だけで、とても多くのことを学ぶことができます。
とても大事な一本です。初手。極意の一本
腕の力で相手の向きを変えて、押し出しても仕方なし。
ゆっくりていねいに稽古しましょう。
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<大石神影流剣術>
○構え素振り
足を置く位置、角度。足首、膝、股関節、腰、胸、首、顔、目。
剣の持ち方、手首、肘、肩。呼吸。。。
言葉でつらつらと説明しても、できるようになるはずもなし。
少しずつ、少しずつ、身に付けていきましょう。
そして、各人各様の癖もあり。
これは取り除いていかなければなりません。
要求を覚えるのか。癖を取り除くのか。
そのどちらも必要なことでしょう。
いかにニュートラルに還元できるか。
いかに流派の掟に染まることができるか。
その二点です。我流ではいけません。
○試合口
五本を示範。ゆっくりていねいに。
初心者の方は、掛かり稽古方式で一二本目まで。
ゆっくりていねいに。あわてることはありません。
○陽之表、裏
上級者の方は、陽之表十本を通して、陽之裏の勢龍と左沈まで。
勢龍と左沈は、打太刀の動きを再確認。ご納得いただけたようです。
打太刀も仕太刀も、陽之表に同じような動きはあるのですけれどもね。
こうやって繰り返し繰り返し、確認して身に付けていくのでしょう。
ユウトくん、ここで先にお帰りに。
2時間、無理をさせてしまいました。よく頑張りました。
寒い中、お疲れ様でした。
やはり初心者は前半1時間、後半は上級者という方が良さそうですね。
次回以降、そのようにしましょう。
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<無双神伝英信流抜刀兵法>
タガワさん、テヅカさんは上着を着込んでの見取り稽古です。
○大森流
十一本をそろい抜き。
抜き付けの動きを再確認。
左手で刀を鞘ごと抜き出して。
右手で刀を引っこ抜くのではなく。
右手はそのままに、ただ、鞘を払うこと。
初発刀で覚えるべき基本です。
そして、あとの業になるほどそれが顕著になり。
それができねば、抜くことができません。
そしてもちろん、本来は初発刀も。
右手の位置、左手の位置。足を踏む位置、角度。
こういった基本が大事です。
自己を型にはめることによって、流派の掟を覚える。
ただ、固まることが目的ではない。不自由になりたいのではない。
そこから何を見出すのか。
外から与えられた情報に基づいて、内から現れるものを待つ。
内から現れたものが、流派の掟に背いていなければ。
流派の動きが身に付いた、と言えるのかもしれません。
○英信流表
横雲、虎一足、稲妻の三本だけ稽古。
英信流表の基本の三本です。
大森流ができれば、簡単にできるかもしれません。
大森流ができているつもりで。大森流しかできないのであれば。
それは大森流ができているとは言えないのかもしれません。
英信流表もできる。大森流もできる。同じ動きで。
それが本当でしょう。
もちろん、座法の違いはあります。でも、動きは同じ。
半棒の表と裏と似ていますね。
お互いにフィードバックして、正しい動きを再確認する。
祖語があれば、そこをデバッグ。
それぞれまったく独自のルーチンではなくて。
できるだけ共通のサブルーチンの組み合わせ。
それが合理的で楽で良いのかな、と思います。
初発刀よりも、横雲の方が簡単で、楽です。難しくもない。
いっそ、横雲を最初に稽古した方が良いのではないかと思うくらい。
でもそうすると。
初発刀が難しくて、動けなくなってしまうかもしれませんね。ふふ
昔、広島で館長に指導されたときのことを思い出します。
最初はできていた。でもそれは実は、できていなかった。
誤魔化していただけ。要求を満たしていなかった。
それに気づいて、要求通りにしようとすると、抜けない。
そもそも、動けない。腕一本、動かせない。
そんな状況になったりしました。
でも多分、それが本当なのでしょう。
初発刀を満足に抜くことができたら、達人です。
他の業は、いらないかもしれませんね。
あるいは、勝手に応用変化ができるのかも。
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8時30分に終了。
今回は、人数が少しさみしい稽古となりました。
また皆さんの参加をお待ちしています。
だいぶ冷え込むようになりました。
寒さ対策をきちんとお願いします。使い捨てカイロおっけーです。
温かい飲み物を持参するのも良いでしょう。
やせ我慢は不要ですので。
あ、そうそう。
稽古中の写真撮影はもちろんOKです。SNSへのアップも可。
ただし、他の方をこっそり撮影するのはNGです。マナーとして。
撮影する場合は、事前に一声お掛けください。
私に言っていただければ、皆さんに確認しますので。
それから、ビデオ撮影もOKです。
あらかじめ設置しておいて、2時間半の稽古をすべて撮影。
なんてのもありかと思います。
年末年始にコタツで観賞(鑑賞?)というのもオツなものです。
ご希望の場合は、やはり事前にお声掛けください。
来週は、廿日市天満宮奉納演武に参加してきます。
横浜支部は、自主稽古でお願いします。
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