むくっと起き出してシャワー。着替え。
二尺八寸の居合刀と鞘木刀を担いで家を出ます。
あいにくの雨ふりで傘をさし、雪駄ではなく下駄を履き。
大事な道具が雨に濡れないよう、気を遣います。
体育館に到着すると、皆さんすでに到着されていました。
#先週の稽古日記に変なことを書いたから、
今週は誰も来なかったらどうしよう。。。
などと心配していましたが、どうやら杞憂だったようです。
良かった良かった。
皆で並んでモップがけ。モップが重いのは湿気のせいですね。
だいぶ涼しいので、扉は開けず。扇風機も出さず。
蚊に刺される/噛まれる/食われる心配がないのが良いですね。
今回は、女の子が熱でお休み。四人で稽古です。
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<澁川一流柔術>
○棒廻し
棒廻しは、下からの跳ね上げです。これは突きの動き。
一番最初にお伝えしたことですが、あらためてお伝え。
ひょいっと滑らせて、回転を直線に変換する。
滑らせた手をまた中心に戻して、また回転。
また滑らせて。。。。
棒廻しは、ただ廻すのが目的ではありません。
歩法の稽古、体の中心の意識、棒に慣れる、などなど。
それに加えて、本来はそういう意味があります。突き
同じ動作を稽古するのでも、ただ漠然と稽古するのではなく。
その意味を考えながら稽古しましょう。
そうすれば、その効果はテキメンです。
男の子には今回、五尺棒を廻してもらいました。
身長をはるかに超える長さですが、器用に廻していました。さすが
いつもは片手で廻していますが、今回は両手で廻してもらい。
これもまた器用に廻していました。さすがですね。
顔は前を向く、両手で廻す、棒の中心を持つ、縦に廻す。
この4つが、今の注意点です。
○六尺棒表
向かい合って素振り、二人一組で棒合。
お父さん同士で組んでもらい、男の子と組んで稽古しました。
○六尺棒裏
一本目から三本目を稽古しました。
がんつぶし、じょうとんぶ、ちのたま
仕方の動きはもとより、打方の動きも稽古です。
棒は握り締めたままではなく。滑らせて遣いましょう。
棒の手の内ができれば、それは剣にも柔術にも活きてくるはずです。
○半棒表
十二本を通して示範、二人一組で稽古。
やはりお父さん同士で組んでもらい、男の子と組んで稽古。
少し手直しした部分もあり。
ゆっくりと確認しながら通しで稽古をしてもらいました。
男の子も、いつも気になっていた部分を個別に指導。
やはりマンツーマンだと違いますね。みるみる良くなりました。
打太刀も難しいものです。
できてしまえば、なにが?ってなものなのですが。
それでも、間と間合いや呼吸など、求めるものはいくらでも。
○半棒裏
一本目だけ二人一組で稽古。
半棒の裏は、止めが打ち込みではなくて突き。
滑らせる手の内が大事です。握ったままではない。
これは、棒廻し、六尺棒、半棒。いずれも共通です。
今回の稽古のテーマの一つでした。
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<大石神影流剣術>
○構え素振り
いつもは前で皆と一緒に動作をおこなっています。
今回は自分はやらず。
皆さんにやってもらい、自分は回って細かくチェックしました。
やはりマンツーマンだと違いますね。
皆さん、みるみる良くなりました。
普段も前で注意はしているのですが。
個別に言われようと、全体で言われようと。
同じように自分のこととして真剣に聞けると良いですね。
剣術は、棒のように滑らせる手の内ではありません。
でも実は?
決してぎゅっと握り締めているわけではなし。自由に変化
やはり、棒と同じことかと思います。
○陽之表
十本を通して示範、二人一組で稽古。
やはりお父さん同士で組んでもらい、男の子と組んで稽古。
男の子の気になった点を注意。
やはり、ただ外から見ているのと実際に組むのとでは違います。
打太刀は、決してただのやられ役ではありません。
その重要性を痛感します。
○陽之裏
勢龍と左沈の二本を掛かり稽古方式で。
さすがにもうこの二本くらいラクショーでしょー。
と思っていたら、さにあらず。
皆さん、まだけっこう苦労されていますね。。。
基本の素振り、表十本がまだ身に付いていないということでしょう。
もちろんそれはそれで構いません。重々承知の上です。
どんどん先に進み、基本ができていないことを痛感して。
それを、基本にフィードバックしてもらえれば良いのです。
基本の稽古というのは得てして単調でつまらないもの。
形や手数も、手順を覚えてしまえば飽きが来るもの。
それでも、違う形や手数で自分の至らなさを知ることができれば。
基本こそ大事、基本の稽古こそ楽しい。
そう思えるようになれるかもしれません。
そうなれば、あとの上達は速やかなことでしょう。
基本こそ大事。
でも、基本だけを稽古していても。
その本当の意味はなかなかわからないものかもしれません。
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<無双神伝英信流抜刀兵法>
○大森流
やはり皆さんに抜いてもらって、回りながら個別に指導。
男の子のお父さん。
血振るいがいつも気になっていました。
肘が伸びきって、肩が上がって、手首が伸びて。
これ、難しいんだよなー(簡単なんだけど)。
と思いながら、ちょくちょく注意していました。
先週もいつもと同じようにちょろっと一言だけ注意。
どうせ直らないよなー。なんて思いながら。
したらばなんと、今週はいきなり直っていましたよ。びっくり!
いやー、三日会わなければなんとやらとは言いますが。
よほど、工夫、研究、稽古されたに違いありません。
正直、感動いたしました。うれしい限りです。
今後もぜひその調子でお願いいたします。
○虎乱刀
今回も、虎乱刀を繰り返し稽古しました。
手と足のタイミングは、状況次第と言いながら。
好きにして良い。ではなかなか稽古も難しいものです。
便宜上、手と足のタイミングを定めました。
右足から歩み行き、
五歩目の右足で左鞘手を掛け、
六歩目の左足で右柄手を掛け、
七歩目の右足で抜き付ける。
狭い場所なら、三歩目の右足で左鞘手、、、となりますね。
同じリズム、同じ歩幅、同じスピード。
皆さん、二尺八寸程度、80センチを超える刀身です。
手と足を同じ様に動かしていたら、抜けるわけがありません。
三歩目は大きく、やや速く。腕はさらに速く、大きく。
右足を踏み付けるのと、切っ先が届くのが同時。
それが理想でしょう。
ゆっくりの稽古の中にも、緩急はあるものです。
運剣、斬撃も同じことです。
リズム、タイミング、スピード。。。なんか違う?
拍子、呼吸、間と間合い。そんな感じでしょうか。
ただの言葉遊び、ではないと良いですね。
○英信流表
今週も、横雲を繰り返しました。
居合膝の座し方ができれば、横雲はできたも同じです。
剣術の構えが大事なように、居合は座法が重要です。とっても。
実際には、居合膝よりも正座の方が難しいことと思います。
座ることも立つことも。
英信流表を稽古することで、大森流にフィードバックする。
そんな稽古をしていただきたいと思います。
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8時を30分ほどすぎて稽古終了。
急いで体育館をあとにすると、雨はすっかりやんでいました。
今週の稽古日記もまた長くなって。
よくもまあ、毎週毎週書くことがあるものだ。我乍ら
(よくもまあ、毎週毎週、同じことを書くものだ?)
でもこれもきっと、秋の長雨のせいでしょう。
#そういうことにしておいてください。
来週も通常通りの稽古です。
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