各地で桜が満開となった土曜は、花冷えで肌寒い一日となりました。
あざみ野には公園や小学校、中学校の周辺などに桜が咲いています。
その中でも圧巻は、桜のトンネルとも呼ばれる ”桜通り” でしょう。
この周辺を開発した東急電鉄が50年ほど前に植樹したそうです。
(それにしても、まんまの名前ですよね。)
東急は田園都市線沿線の地域を開発しています。
私の実家がある隣駅のたまプラーザも、駅からの桜並木がそれは見事で。
毎年、楽しませてくれるのです。
妻と一緒に外出して、散歩がてら駅まで歩きます。
あざみ野の桜通りもすっかり満開のようでした。
ですがまだ、花びらは散っておらず。
私は、花びらがひらひらと舞い散るころがお気に入りです。
桜が咲くと、決まって冷たい雨風が吹くような気がします。
はたして来週末までもつのかどうか。桜は散るものです。
花は桜木、人は武士
なんて言いますが。ちなみに、
柱は檜、魚は鯛、小袖はもみじ、花はみよしの
と続くそうです。
後半は聞き慣れていないせいか、いまいちピンときませんね。。。
帰宅して、昼寝。
今週、久しぶりにまた腰を痛めてしまったので、じっと休養。
いろいろと疲れが溜まっていたのかと思います。
でも奇跡的に短期間で回復したので、稽古はなんとかできそうです。
着替えて、小学校の体育館へ。
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澁川一流柔術
棒廻し
とくに何も言わず。軽く肩慣らし程度に。でも大事な稽古です。
六尺棒表
いつもどおり一本目から五本目を向かい合って素振り。
ゆっくりと丁寧に動作を確認しながら。慣れて雑にならないよう。
それから二人一組で棒合。どこを打ち、どこを突くのか。正確に。
六本目 やみ
新しい形です。
はつの、せぐち、すんげ、いせん、ゆうかと続いて、やみ。闇?
いつもどおり向かい合って立ったところから始めます。
右手に棒を引きずってお互いに半円を描いて場所を入れ替わり、
あとは同じ。最後に突くのは、左三枚。
おもしろいですね。
六尺棒表は、つくづく同じような形ばかり。
とことん基本なのでしょう。表ですし。
五本目までさんざん稽古してきた皆さんです。
簡単に説明して、あとは各組で稽古してもらいました。
それから師伝は師伝として、個人的な考察もお伝えしました。
半棒表
一本目から十二本目を通して示範。
二人一組で通して稽古。
皆さん、もうだいぶ慣れてきました。十二本通しもなんとか。
さて、ということは?
半棒裏
そうです、裏です。
同じように打太刀に立ってもらって、一本目立会。
でも何も言わずに、いきなり打ち込みから突きに変化。
さすがに打太刀は対応できず。(当然か。でもちょっと残念。。。)
同じ動作から、打ち込んだり突き込んだり。
いずれも自由に対応できるといいですね。
でも、申し合わせの約束稽古だけをしていてはできるはずもなし。
表の立会と裏の立会を繰り返してもらいました。
そうそう、女の子には半棒用に新しい棒をお渡ししました。
市販の三尺棒では短すぎるし、四尺棒では長すぎるし。
館長に相談して、お知恵を拝借。
ちょうど1メートルの長さの棒を入手しました。
実際には、もうちょっと長くても良かったかもしれません。
でもちょうど1メートルなら、三尺三寸だし。
いいですよね、三尺三寸。うん。
女の子には気に入っていただけたようです。良かったです。
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大石神影流剣術
構え素振り
あざみ野団地祭りの古武道の演武があったので、何回か稽古せず。
久しぶりに、基本の確認です。
基礎基本は繰り返しが大事。
でもときおりあえて稽古せず、再確認することで気付くことも。
常に新鮮な気持ちで稽古しましょう。
陽之表
よう剣から無意剣まで通して稽古。
そして、九本目 乗身。新しい手数です。
先を掛ける。気合。
動作はとても単純ですが、とても難しい手数かと思います。
よく稽古しましょう。
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無双神伝英信流抜刀兵法
大森流
初発刀から逆刀まで通してそろい抜き。
そして、九本目 勢中刀。新しい業です。
いくつかの流派で同じような形があります。でも少しずつ違う。
出る、下がる。切り上げ、切り下げ。継ぐ、歩む。立つ、座る。
ですが、貫汪館の無双神伝英信流抜刀兵法の大森流はこの形です。
そして、状況によって対応変化します。
間合いが詰まれば下がるし、遠ければ出る。当然のことですね。
相手にお構いなく、ただ美しい動作をしてもせんなきこと。
斬る部位も特定はしません。状況次第。これも当然。
当然? 当然と思えない人の方が一般的かもしれませんね。
なんで決まっていないのか。どれが正しいのか。
正解は一つに決まっているだろう、と。
でも、それが流派の思想というもの。
貫汪館の無双神伝英信流抜刀兵法ではそのように考えるのです。
その思考方法が身に付かない限り、業が身に付くこともないでしょう。
業とは、形のことではなくその思想のことなのかと思います。
その思想を身に付けるために、形を稽古するのでしょう。
勢中刀は一般的に、右刀と同じ。というような説明をされます。
右刀を立ちながら歩みながら行うだけ。たしかにそうですね。
でも、貫汪館の無双神伝英信流抜刀兵法の大森流の場合は。
逆刀に同じ。という説明の方が納得しやすいかもしれません。
いや、納得しやすくはないか。形も違うし。。。
でも一度理解ができれば、その方が自然に思えるかもしれません。
形の上でも。業の順番の上でも。
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余裕をもって、定刻で終了。
お一人、すでにマイ居合刀を入手されています。拵えは風雪花。
そして今回、もうお一人のお手元にもおニューのマイ居合刀が。
二尺八寸の直刃。ハバキは銀。鍔は魚子。縁頭は平波。目貫は龍。
柄巻は木綿の黒。鮫皮は白。鞘は黒石目。下げ緒は黒。
全体的に、深い水のイメージです。白と黒。
上品で、落ち着いています。いかにも、らしい感じ。
好みがあるって、いいですね。見ていて楽しいものです。
お二人に、少し遅くなりましたが刀の手入れをお教えして。
基本的なことはすでにもうご存知です。
なので刀身の手入れというよりは、作法というか。
いまのうちにきちんとした作法を身に付けていないと、
いずれ真剣を手にしたときになにかあっては困ります。
(もちろん模擬刀でも同じことです。)
周囲へ気を配ることも、大事な作法の一つですね。
春になって、桜も満開となり。
新しい刀と新しい棒を手にされた人がいて。
新しい形、新しい手数、新しい業を稽古しました。
全員おそろいでないときに新しい形をお伝えするのに、
少し抵抗があります。
なんだか不公平な気がして。。。
でも、なかなかそうも言っておられず。
それに先にお伝えできれば、あとから他の人に伝えてもらえますしね。
その方が、皆さんも稽古しやすいかもしれません。
受け取ったものは、次の人に手渡す。
これも、日本の武道の伝統の一つでしょう。
新しいと言いながら、別に新しく作り出したわけではなし。
昔から連綿と、人から人にそうして伝えられてきたのです。
桜が毎年咲いては散り、咲いては散りと繰り返してきたように。
来週も通常通りの稽古です。
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