陰と陽

午前中は出勤して、昼過ぎに帰宅。

シャワーを浴びて、うとうとと昼寝、

あっという間に稽古の時間。

例によって、大量の刀と棒をかついで家を出ます。


少し早めに到着すると、皆さんもほぼ同時に到着。

扉を開けて、モップ掛けをして、扇風機を出して。

いつもどおり、稽古開始です。

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澁川一流柔術


棒廻し

お父さんズには六尺棒をお貸ししました。

半棒を上手に廻せても、六尺棒も上手に廻せるとは限らず。

やはり少し乱れが見えました。

軽くて短い半棒なら誤魔化せても、長くて重い六尺棒では。

また逆に、長くて重い六尺棒では誤魔化せても、半棒では。

それぞれの違いを感じて、フィードバックできると良いですね。


お母さん。だいぶ感じが戻ってきました。

ほんの少しだけ速く廻すようにアドバイス。

いつもゆっくり丁寧に稽古しています。

でもゆっくりは難しい。自転車と同じです。

ある程度のスピードがあった方が安定する。

たまには少し速く廻してみて感じをつかみ。

それをゆっくりの稽古にフィードバックして、より精密に。


女の子。少し棒の中心がぶれる感じがあります。

身長に比して長い棒だからでしょうか。

持ち替え方を工夫して、中心を意識してもらうことに。

うん、いい感じです。


男の子。相変わらずくるくると。見事なものです。

今度は、逆廻しも稽古しましょう。


半棒表

立会、指棒、引棒、右流、拂棒、大拂

先に六本通しで示範して、皆さん同士で相対稽古。


今回は、打太刀と半棒ともに気合ありで。

無双神伝英信流の気合は無声ですが、

澁川一流と大石神影流は有声です。

どちらもできなければいけません。

流派の掟に従って稽古をしましょう。


順番を覚えるのが難しいという方も。

丸暗記しようとすると、難しいかもしれませんね。

なんでこんな順番なんじゃろか?

・・・なんて、流祖の思想に想いを馳せてみるのも良いかも。

そのうちなにか見えてくるかもしれません。

三本ずつセットで覚える、というのもテクニックの一つです。

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大石神影流剱術


構え素振り

少し細かく再確認。

どのくらい、流派の型にぴたっとはまることができるか。

でも、形を作ってはいけない。自然にそこに落ち着くように。

作為でなく、無作為でなければいけない。

体癖というのは、長年の生活習慣で身に付いたものです。

そう簡単には直せません。

直すのではなく、癖を取り除く。と理解した方が良いかも。

他流ではありますが、お気に入りの言葉があるのでご紹介。

「後来習態の容形を除き、本来精妙の恒体に復す」直心影流剣術


それにしても、皆さんお上手になられました。

まったくの未経験からスタートして、まだ1年も経っておらず。

週一回の稽古です。家でも稽古?

素直に稽古していただいている証拠かと思います。

ありがたいことです。


陽之表

よう剣、げっ剣、無二剣

やはり先に三本通しで示範して、皆さん同士で相対稽古。


示範の加減も難しい。

常に最高の業を見せないといけない。とは言え。

あまり本気でやってしまうと、威や早さばかりに目が行って。

ついつい、腕力の速さになってしまったりします。

かと言って適当に流すと、だらしなくなったり。

ゆっくりていねいに稽古します。

でも、ゆっくり動くことが目的ではなし。

上手く汲み取っていただきたいと思います。

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無双神伝英信流抜刀兵法


男の子。一尺三寸の剣舞刀。前回同様。

お父さん。今回は木刀のまま。

お母さん。二尺四寸五分の居合刀。ご主人がお持ちの物。

女の子。短い木刀。長さの確認です。試しに。

お父さん。二尺六寸の居合刀。前回同様。

横浜支部長。二尺八寸の居合刀。

いろいろでおもしろいですね。各人各様


大森流

初発刀、左刀、右刀、當刀、陰陽進退

最初に通しで示範して、皆さんで抜いてもらい、回ってチェック。


軽くて短い木刀では、手先でぶっこ抜いて、腕力で振ってしまい。

長すぎる刀では、求められる正しい動きができず。

流派の掟や要求と、各人の体格や技量。その兼ね合いです。

「定寸」にこだわるのも、「長い刀」にこだわるのも。

あくまで稽古の方便かなと思います。TPO


動作としては、抜いて、斬って、血振るいして、納める。

この四つだけ。

(細かくは、鞘手柄手、運剣、踏み替えなどなどありますが。)

抜いたとき、斬ったとき、血振るいしたときの刀の位置などは、

一切注意していません。

形を強制して矯正しても意味がないと考えるからです。

自然とそうならなければいけない。


陰と陽

表に現れるものと、内に秘めたるものと。

見えるものと、見えないものと。

目立つものと、目立たないものと。

上と下、前と後ろ、右と左、外と内、、、。

体を持ち上げるのではなく、床の下からの力。

中心から動くこと。末端から動くのではない。

右手で抜くのではなく、左手で鞘を引く。

右手で切っ先を鞘に入れるるのではなく、左手で鞘を引く。

前の意識ではなく、背中の意識。

などなど。


こういったことを説明して、動いていただきました。

皆ばらばらの、でも各人適切な長さ重さの刀を遣い、自然に動く。

結果として、とても良い動き、形になりました。

形ではなくて動き。形は結果。

形を作るのではなく。どう動けば自然にその形になるか。

その追求かと思います。

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8時に稽古終了。


来週は出雲大社奉納演武の前日のため稽古なし。

再来週は通常どおり稽古(午前中は体育館のワックス掛け)。

再々来週は、横浜講習会です。


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