貫汪館 横浜支部稽古

横浜講習会を無事に終えて、いつもどおりの稽古です。
大寒を過ぎたからということもないでしょうが冷え込みもやや落ち着いたようです。
お腹にカイロを入れなくて済みましたし、足元からの冷えもなし。
暖かいというほどではありませんが、寒くも感じませんでした。
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大石神影流剣術から。
例によって、打太刀に立って、仕太刀を通してもらいます。
だいぶサマになってきました。横浜講習会の成果でしょうか。
やることに変わりはなくても、場所や相手や状況が違う稽古をすると、

一皮むけることがあります。

やはり精神的なものかと思います。

 

試合口五本
軽く手直し。五本まとめて指摘をします。
位を見るのは極めて軽く、手先でなく肚で。
請けるのは鎬で。張ると同時に切っ先を中心に戻す。
受け流しは腕先に力を入れない。などなど
受け流しが少し苦手のようです。がちんとぶつかっってしまいます。
受け流しからの打ち込みも、刃筋がなかなかまっすぐ通りません。
打ち込みを受ける意識が強すぎて、ぎゅっと握り込んでしまったり、

打ち込もうと意識しすぎて腕の力で振ってしまったり。
相手の力を上手く使うには、自分の力は邪魔になるだけです。
手も腕も肘も肩も、無駄な力を入れない。
状況に合わせてただ従うだけ。水のように。流れる。

 

陽之表
すでにお伝えして、講習会でも稽古した前半五本を通します。
最初にゆっくりと口頭で説明しながら。二回目は何も言わずに。
なんとか五本。

 

さて、さっそく続きの五本。早いですね。
最初に一人で仕太刀の動きをやって見せて、続いて口頭で説明しながら、

打太刀に合わせて動いてもらいます。
後半五本は初めての稽古ですが、それほど戸惑わずに最後まで。
大石神影流の動きに、だいぶ慣れてきたようです。

 

今回もまた、仕太刀の動きに集中していただきました。
形は、本来、仕太刀と打太刀で一つです。陰と陽。凹と凸。雄と雌。
片方だけでは、形の稽古にはなりえない。

ですがまあ、それはそれとして。打太刀は本来、上位の者のつとめですし。
隙を作って勝口を教え、非を打ち。そういう稽古をしたいです。
それにきっちりと凹ができれば、凸も自然とわかるものかと思います。
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無双神伝英信流抜刀兵法

立ち座り
座法はだいぶ力が抜けてきましたが、まだ太腿に緊張があるようです。
立つとき、一歩目の踏み出しに力みがあります。
足の踏み出しは、歩法と同じ動きかと思います。
力むことなく、区切ることなく、するりと立ち上がれるとよいのですが。

 

歩法
しばらく繰り返しました。
だいぶできるようになってきましたが、まだ力みと角があります。
刀を腰に帯びて歩きます。抜いて構えて歩きます。
やはり刀がある方が歩きやすいようです。刀が導いてくれます。

 

斬撃
あれほどできた歩法が、斬撃と上手く協調しません。
足が動くと手が動かず、手が動くと足が止まってしまいます。
体の中に無数にある大小のギヤの歯車を合わせる。
頭ではわかっても、体はなかなか上手く動いてくれません。
体の上下がわかれてしまい、腕だけが動き。
やはり誰でも、刀を強く振りたい、速く振りたい、という邪念はあるかと思います。
そもそも、刀に興味がなければ居合は始めないでしょうし。ジレンマです。
でも悟りを得ようと思ったら、悟りを得ようと思うことすら邪念なのだとか。
刀を速く振ろうと思ったら、速く振ろうと思ってはいけないのでしょう。
ではどうすればよいのか。それが稽古なのだと思います。

ですがそもそも、果たして刀を速く振る必要があるのかどうか。

ただ、自分が速く振りたいだけなのかもしれません。でも、なんのために。

 

太刀打
横浜講習会で詰合を稽古しました。太刀打の業との関連をご説明。
出合と附入など、疑問がおありのようだったので実地に説明。
果たして通じたかどうか。また稽古です。

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本日はここまで。あっという間の2時間です。
少し工夫して、稽古時間をもう少し増やせればと思っています。

H26.1.28