勤労感謝の日でしたが、出勤してお昼まで仕事でした。
小春日和でぽかぽかした陽気の中、帰宅して、家族でごろごろと昼寝など。
夕方、すっかり暗くなってから家を出ます。
昼の暖かさが残っているのか、それほど寒さを感じません。
道着と袴を入れたリュックを背負い、居合刀と竹刀を肩にかつぎ、
剣道の防具を入れたキャリーバッグをゴロゴロと引きずって歩きます。
体育館に着いて、道着と袴に着替えて足袋を履き、正面に礼をします。
黙想はせず。防具を着装します。
面下の図柄は、トンボです。
トンボは前にしか進まないので、勝ち虫と呼ばれ、昔から武士に好まれたそうな。
館長の愛刀にもトンボの拵えの物があります。
大小立詰には「蜻蛉返」という業があります。
「とんぼがえし」という名称ですが、漢字表記は「蜻蛉」つまり「かげろう」です。
これは、昔はトンボとカゲロウを同一視していたからだそうです。
ちなみに英語では dragonfry です。かこいいですね。
幼虫のヤゴはエサが少ないと共食いもするそうな。
成虫も肉食です。胴体はヘビのようですし、大きな目とアゴがとてもこわいです。
大石神影流の稽古から。防具と竹刀で、手数を稽古します。
試合口、陽之表、陽之裏ともう少し。
防具を着装していても、手数の動きにはほとんど支障ありません。
竹刀もとくに違和感はなし。長い竹刀を遣いたいのですが、とりあえず三九です。
籠手もほとんど問題なし。附けの構えも自然にできます。
ただ、受け流しに振りかぶる際に手が外れてしまうのが気になりました。
面の、独特の息苦しさを少し感じます。視界ももちろん狭い。
防具を着けたせいか、自然と腰が落ちていました。袴の裾を踏みそうなくらい。
一通りの動きを確認して、防具を外して片付けます。
防具を外しても、まだ太股の上に垂れが乗っている感じがします。
両手は指先まで藍に染まってしまいましたが、水で洗うとすぐに落ちました。
防具の着装から片付けまで含めて、約1時間。
続いて、無双神伝英信流抜刀兵法の稽古に入ります。
正座して黙想。
先に一通り動いたせいか、体がほぐれている感じがします。
すでにリラックスはできていますが、いつもの感じとは少し違います。
いつもが静的なものだとしたら、これは動的なもの。
内面が静まるのを待ちます。
いつもより短めの正座のあと、立ち上がって歩きます。
腰はすでに落ちていますが、少しペースが速い。落ち着くようにこころがけます。
歩数も複歩で往路が7歩半から8歩、復路は9歩。いつもは往復ともに9歩です。
腰が落ちて歩幅が大きいのか、スピードが速くて足を振り出してしまっているのか。
足袋が床を擦る音と、足が袴の裾を軽く蹴る音が気になります。
なにかの拍子で、まったく音がしないこともあれば、激しく音がすることも。
両手が前後にぶらぶらするのも気になります。重心移動にムラがあるのでしょう。
コップに水を入れてお盆に乗せて持って歩こうかと思いました。
しばらく繰り返します。
往路は8歩に落ち着きました。復路は変わらず9歩。
音もそれほど気にならなくなりました。
両手のぶらつきも多少はましになったかどうか。
帯刀して歩きます。腰に何もないときと同じように。
抜刀して歩きます。ときおり、切っ先が中心から外れます。
手元に力が入って、切っ先から気が抜けたときになるようです。
それはつまり、体と刀が別物になったということです。
常に意識していないとできないというのでは、遣い物になりません。
意識せずともできるように繰り返します。
斬撃。
そけい部がきちんと弛んでいるか確認します。
「きちんと」「ゆるむ」って変な言い回しですね。矛盾しているかもしれません。
「まじめに」「さぼる」みたいな。
斬った状態の足幅で膝を着いてみます。座りで斬った体勢とほぼ同じ歩幅です。
そけい部が弛んでいないと、腰が突っ立って、歩幅も狭くなりがちです。
歩幅が広ければよいというものではありませんが、一つの目安にはなります。
角度や大きさ、長さ、位置といった外形だけでなく、自分の内面をチェックします。
無理矢理に腰をおとしても意味がない。
足がプルプルするようだと、無理があるということです。
そけい部がゆるんだ結果として腰が落ちた場合には、そうはなりません。
楽なものです。
大森流、英信流表、英信流奥、太刀打、詰合、大小詰
いつも最初に抜きますが、今回は大石神影流の稽古のあとでした。
やはり体はよく動くように感じます。刀の重さも感じませんでした。
それはつまり、いきなりはベストコンディションでは動けないということ。
まだまだ未熟です。
今回も、棒廻し、半棒表裏、渋川一流抜刀術の稽古はできませんでした。
あっという間の2時間です。
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来週は貫汪館本部道場の稽古に参加してきます。
土曜は特別稽古、日曜は講習会です。
特別稽古では、大石神影流剣術の構え、素振り、試合口、陽之表、陽之裏、そして三學圓太刀と防具着用稽古。
講習会では、無双神伝英信流抜刀兵法の太刀打・詰合と大石神影流剣術の試合口五本を稽古予定です。
H25.11.24