左刀、正當剣、柔投と返投

雨上がりに体育館へ。

カジタさん、ショウタロウくん、コバヤシさんの姿あり。

モップ掛けも終わって、手持ちブタさんで待機中の様子。ブーブー

扇風機を出してもらいました。

暑いからというよりは、蚊を風で飛ばすため。

今週は、蚊がいるようです。

雨上がりで風がないからでしょう。 

  

ヒカルくん、7月からしばらく休会とのこと。

もともといくつかの方面で特別な才能をお持ちのお子さんです。

ぜひその才能を発揮していただきたいと考えています。

もちろん、稽古はいつでもお待ちしていますので。

 

ハセガワさん、体調不良でお休み。お大事にしてください。

テヅカさん、お仕事でお休み。かなりお忙しいようです。

 

さて、いつもより少し早く、少なめの人数で稽古開始です。

------------------------------

<無双神伝英信流抜刀兵法>

 

○立ち座り

 礼法をして、まずはいったん刀を外して、立ち座りから。

 足を踏みしめて、区切って動くことのないように。

 足は、右足、左足と順番に踏み出す。でも体の動きは途切れない。

 パントマイムのエスカレーターのように。スーッと動く。

 不思議な動きですね。スムーズな体重移動がカギでしょう。

 

#ああ、そういえば! 帯刀しての立ち座りを稽古しませんでした。

 無刀と帯刀ではまた違うのですよね。

 今度、稽古をしましょう。

 

○歩法

 刀を外した状態で、前進後退。

 先ほどの立ち座りで、体をスムーズにと稽古しました。

 上下の動きですね。

 今度はそれを、水平に変換する。左右の足の体重移動です。

 途中で止まることなく。速くなったり遅くなったりせず。

 ずっと同じスピードで動けるように。

 もちろん、重心は上下左右にぶれないこと。

 

 帯刀して、前進後退。

 歩き方に変わることはなし。でも、なにかが違う?

 左腰の刀の重さを感じられるように。

 約1キロ。手に持つと重い。でも腰に差すと軽い?

 そんなことないですね。同じ重さです。

 場所によって無神経になったりしないように。

 きちんと重さを感じて、それを利用することです。

 きっと、帯刀の方が歩きやすいはずです。

 

 抜刀して、前進後退。

 今度は、前方中心に1キロの物体あり。

 全身の力を抜けば、そちらに引っ張られる感覚があるはずです。

 刀に導かれるように歩きましょう。

 下がるときは、反重力みたいな感じ?

 

 歩法の稽古は、おもしろいですよね。飽きることがありません。

 太極拳をやっていた頃には、30分、1時間とただ歩きました。

 けっきょく、歩けもしないでただ動作をしても意味がないし。

 歩法がすべて!とまでは言いませんが。

 それでも、すべてに共通な基礎、基本ですね。

 とても重要かと思います。

 

○斬撃

 さー、斬撃の稽古だ!などとは、夢にも思わないように。

 ただの歩法の稽古の延長です。

 先ほどは力を抜いてゆったりと静かに歩いていたのに。

 斬る!となった瞬間に意気込むようでは。

 

 まったく同じ体の状態、心の状態で動けるように。

 刀の上げ下ろしも、腕の前後の振りも、呼吸も。

 すべて同じです。無意識に。自然に。

 勢いを使わないことです。

 息を吸って、吐く。そんな感じです。

 

○大森流&英信流表 カジタさん

 お一人で通し抜き。

 今日は、斬撃が少し固かったですね。

 仕事で嫌なことでもあった? そんなことないか。あは

 

 歩法や斬撃の稽古と同じように動きましょう。

 ゆったりと自然に。力むことなく。ゆったりと。

 

 抜き付けがまだまだですね。

 切っ先が上がるのは、柄を握り締めているから。

 床と水平になった親指の上で、柄が転がる。そんな感じです。

 決して、握り締めてはいけない。

 握った瞬間に、すべてが終わってしまいます。世界の破滅

 ただ軽くふわっと包み込むだけです。

 小さな赤ん坊の手を握っているつもりで。

 

 抜き初めも、途中も、終わりも。状態に変わりはありません。

 決して最後に握り締めたりはしないこと。

 極め、という状態はなくしましょう。

 そのためにはまず、極める!という意識をなくすこと。

 価値観を変えること。

 極めは、貫汪館の稽古には存在しません。

 

○初発刀 ショウタロウくん&コバヤシさん

 

ショウタロウくん

 とてもお上手です。先週指摘したことが、もうできている。

 さすがですね。

 

コバヤシさん

 先週よりも上手になられました。ご自分で稽古をした?

 

 それでもまだ悪い癖は抜けきっておらず。

 なかなか直らないから癖。悪い癖だから悪癖。

 テッテー的に直しましょう。

 十個お教えしたら、十個すべて直すように。

 そのためにはまず、言われたことをきちんと覚えることです。

 意識して動くこと。ただ繰り返してはいけない。

 決して、悪癖を身に付けるようなことのないように。

 

 もう少し、初発刀を稽古しましょう。

 

○左刀 ショウタロウくん

 初発刀がだいぶよくできたので、次の形。

 

 はい、右を向いて座って。敵はこっち。

 さあ、初発刀と同じように抜いて!

 最初は両足で回られて。うん、器用ですね。

 左足を立てて!とアドバイス。

 すると、左足を立てて、右足を踏み出して抜き付け。なるほど。

 次は、左足前で抜き付けたと思ったら、右足を踏み出して斬撃!

 >リバース陽進刀

 おもしろいですね。初心者は常にこちらの想像の上を行く。

 固定観念を壊してくれます。楽しい限りです。

 

 下手こそは上手の上の限りなれかえすがえすもそしりはしすな

 

 最後にようやく、初発刀の足だけ左右逆だよーとお伝えして。

 あとは自分で繰り返してもらいました。

 しばらくしてから拝見すると、もうとてもお上手で。

 さすがですね。

 

○瀧落 カジタさん

 小尻を振りほどく動作と、足は一致させること。

 別に瀧落に限らず、すべての基礎基本ですね。

 手だけ、足だけを動かさない。全身を協調一致させること。

 

 いくら耳で聞いて頭で覚えて、できた気になったとしても。

 なかなか実際にはそうは行かず。

 もしもそれができたら、達人でしょうね。

 すべての動作に検証が必要です。

 

 手だけ足だけを動かせば、いかにも見栄えのする動作ができます。

 でも、実際にそれが効果的かどうかは。

 手と足を同時に動かすと、見た目はとても地味になります。

 でも、実際にはとても効果的だったりして。

 動作を見てしまうと、つい派手さに目を奪われてしまいますね。

 でも、モーションキャプチャーのようにポイントを計測すれば。

 結果は一目瞭然でしょう。

 自分の目を、客観的な計測器に進化させることです。

 マジシャンにミスリードされることのないように。

 ミスディレクションされることのないように。

------------------------------

<大石神影流剣術>

 

○陽之表

 

よう剣&げっ剣、無二剣&二生、稲妻&太陽剣

 打太刀で元に立って、掛かり稽古方式で二本ずつ。

 各自、少しずつ手直し。

 

正当剣

 続いて、新しい手数。7月だから七本目。ふふ

 カジタさん、先頭で示範。

 ショウタロウくん、コバヤシさん、とてもお上手でした。

 

 最近はずっと二本ずつ進めてきましたが、今週は一本だけ。

 次の手数は、ちょっと込み入っていますからね。無意剣

 来週、稽古しましょう。

------------------------------

<澁川一流柔術>

 

○履形

 

礼式

 歩法の稽古と同じように。力まず、落ち着いて、ゆったりと。

 

負投

 カジタさん、足の親指のケガはもう大丈夫とのこと。

 マットの上で、受け身をとってもらいました。

 でもあんまり上手く投げられず。。。

 ご自身の宣言通り、斜めに落ちられて。

 うん、やっぱり受け身も癖が出ますよね。

 受け身をしたことのない方の方が、上手に投げられたりします。

 >その点では、名古屋西支部長はとても投げやすかったりして。

 まあなんにしろ、私の投げが未熟ということで。スミマセン

 皆さんは、投げの前まで稽古してもらいました。

 

裏投

 胸ではなく、喉を押すこと。

 皆さん、いくら言ってもなかなかできませんね。

 なんででしょう。。。

 

 我が家の有能な美人秘書にこのことの話をすると、

  普通の人には、遠慮があるからできない。

  それが躊躇なくできるかどうかが、武道家かどうかの分かれ道。

 とのことでした。なるほど、たしかに!

 さて、そうなると。普通の人が良いのか、武道家が良いのか。。。

 究極の選択ですね!あは

 

巻返

 貫汪館には極めはない!と言いながら、極めの稽古。ふふ

 皆さんなかなか、極めができませんね。

 というか、そもそも巻返ができていない。

 柔術は情報量が多いから、言葉ではなかなか説明ができず。

 実際に掛けたり掛けられたりしながら、覚えるしかないでしょう。

 まずは、回数を稽古することです。

 いずれ、エウレカ!となる日がきっと来ることでしょう。

 

柔投

 続いて、新しい形。

 とは言え、皆さんは何度か稽古していますね。

 手順としては、裏投となんら変わることはなし。

 喉を押さえる手が、肘の内側に変わっただけ。

 親指で押えるポイントだけアドバイス。

 

返投

 裏投の喉が、柔投で肘の内側になり、返投では小手になる。

 それだけ。体の動きは、まったく同じです。

 最後に右膝を乗せるのは、胸ではなくて上腕へ。

 

いずれの形も、手と足を同時に動かすことです。

手だけ先、足だけ先、ということのないように。

全身を協調一致させて動かすこと。

柔術に限らず、居合でも、剣術でも、すべて同じことです。

そうすれば、大きな動き、大きな力、隙の無い動きになります。

すべての基礎、基本です。

 

そして、最後に受けに乗せた右膝が重いかどうか。

これが、脱力ができているかどうかの試金石になりますね。

体重を完全に預けきれるかどうか。

これも、気持ちの切り替えが必要かと思います。

ただ繰り返しているだけでは、いつまで経ってもできることはないでしょう。

それどころか、悪い癖で体と心が凝り固まってしまうかも。

価値観を変えること。

清水の舞台から飛び降りるくらいの覚悟が必要かもしれませんね。

パラダイムシフトが必要です。

------------------------------

定刻通りに稽古終了。

 

倉庫に保管していた六尺棒を久しぶりに出してみました。

案の定、袋も棒も少し湿気っていて。

もともと不本意ながら、隅に立て掛けて保管しています。

このままだと曲がってしまうでしょうね。

自宅に持ち帰ることにしました。

六尺棒×6本と五尺棒×2本。重い。。。

運搬を手伝ってくれたコバヤシさん、ありがとござます。

 

来週も通常通りの稽古です。

 

 

<<前の日記:歩法と負投

 

>>次の日記:無意剣と捻付