梅雨に三人と稽古

激しい雨の中、小学校へ。

校門前にコバヤシさんの姿あり。お待たせしてスミマセン。

体育館は、サッカーの団体が利用中。雨ですからね。

雨宿りしていると、少し早く上がってくださいました。

ありがとうございます。

 

ショウタロウくんも到着して、三人でモップ掛け。

 

ほどなく、ハセガワさん到着。

校門の前で滑って転倒してしまったそうな。あれま。

今日は半棒をお持ちいただきませんでした。

それでバランスを崩した?

刀を背負っていると、いろいろと大変ですよね。

大事な刀をかばって転倒すると、変な体勢で体を打ったりするし。

刀袋が肩から滑り落ちた拍子にバランスを崩したりもしますね。

傘をさしていれば、なおさらです。

なんにしろ、とりあえずは大丈夫だったようでよかったです。

打ち身はよく冷やしましょう。

 

ヒカルくん、所用でお休み。

カジタさん、体調不良でお休み。めずらしい。

先週末から熱を出しているそうな。あれま。

もしかして、マンツーマン稽古のせい? 知恵熱とか。。。

だとしたら悪いことをしました。スミマセン。。。

梅雨で底冷えしますから、お大事にしていただきたいと思います。

 

テヅカさん、今週もお仕事でお休み。大変ですね。。。

 

さて、稽古開始です。

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<無双神伝英信流抜刀兵法>

 

○斬撃

 中段に構えて三歩進み、四歩目で振りかぶり、五歩目で振り下ろす。

 ただ、それだけ。でも、難しい。だから、稽古するのでしょう。

 ただ剣を振り回すだけなら、誰でもできますね。

 でも、要求されていることをきちんとできているかは。

 

 まずは、自己の分析が必要でしょう。客観的な評価。

 できていないのにそれがわからないようでは、上達しようがなし。

 示範をよく見て、説明をよく聞いて、頭で理解して、身体で実践する。

 PDCAサイクルを回しましょう。

 

 最後にカクンと腰が落ちるようなことがないように。

 自然の足の運びの中、歩幅が広くなった結果として、腰が低くなる。

 弛んだ結果、歩幅が広くなる。そんな感じです。

 あえて腰を落としているわけではありません。

 

 剣のスピードは、ずっと等速です。

 勢いよく振りかぶったり、勢いよく振り下ろしたりしない。

 そして、振りかぶりで止まったりもしない。

 いずれも、腕の力を使った結果です。

 腕の力は使わないこと。

 歩くときに、自然に両腕を前後に振る。その動きに似ています。

 自然な動き。勢いよく、きびきびとは動かない。自然に。

 水の流れ、風の動き。そんな感じです。

 

○大森流、英信流表

 ハセガワさん、一人で通し抜き。

 

○初発刀

 ショウタロウくん、コバヤシさん、初発刀を繰り返し稽古。

 

ショウタロウくん

 居合刀をお貸ししました。

 ヒカルくん、リオンちゃん用に購入した子供用の刀です。

 三本の中では一番長い。それでも、ちょっと短めで。

 今度は、少年用を用意しましょう。

 なんにしろ、毎月1センチ伸びるようなお年頃です。

 その都度、居合刀を買い替えてもらうわけにも行かず。

 横浜支部の備品としておけば、また誰かが遣うこともあるでしょう。

 

 やはり、木刀よりもこちらの方が良いとのこと。

 よろこんでもらえてなによりです。

 膝の調子も良いとか。どんどん稽古をしましょう。

 

コバヤシさん

 だいぶサマになってきましたね。

 大石神影流の木刀で稽古をしてもらっています。二尺八寸二分

 初心者が遣うには、ちょっと長すぎるかも。

 それに木刀だと、刃筋の確認も難しいし。納刀の稽古もしにくい。

 居合刀をお持ちしたかったのですが、雨なのでやめたのでした。

 雨と風が強い日は、あまり荷物を持ちたくありません。

 次回、お持ちしましょう。

 

ハセガワさん

 うん、ずいぶん上達されましたね。

 カジタさんともまた違う。でも、貫汪館の動きです。

 横浜支部です!と胸を張って言える。言ってもらって、大丈夫。

 そんな動きです。

 

 でもいくつか手直し。

 稽古をしていく中で、逸れてしまったり。忘れてしまったり。

 歪んでしまったり。取りこぼしてしまったり。

 そんなことは、多々あります。往々にして、あります。

 だから、手直し。

 独り稽古を繰り返し、ときに修正する。その繰り返しです。

 ただ習っているだけでは上達せず。

 ただ稽古しているだけでも上達せず。

 

 学びて思わざれば則ち罔し、思いて学ばざれば則ち殆し 論語

 

最後に全員でそろい抜き

 はい、三者三様ですね。レベルが違うのだから、当然です。

 でも同じ道場の人達ですね。とてもいい感じです。

 一緒に抜いていて、とても気持ちが良いです。

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<大石神影流剣術>

 

○陽之表

 打太刀で元に立って、掛かり稽古方式で稽古。二本ずつ

 よう剣&げっ剣

 無二剣&二生

 

ハセガワさん

 とてもいい感じです。先頭で示範です。気合が入っている?

 いつもは三番目とか。その気がなくても、甘えがでやすい。

 まずは人のを見て、それからやれば良いから。

 でも先頭だと、いきなりやらされる。

 これは、大きな違いですね。

 こういったことも、大事な稽古でしょう。

 いつでも、どこでも、すぐにできる。

 それを実力というのでしょう。

 

ショウタロウくん

 無二剣と二生も、以前に稽古をしたことがある?

 よく覚えていないけれど、それでも問題なし。

 先頭のハセガワさんのを見て、すぐに真似ができる。

 素晴らしいことですね。

 この調子で、十本を覚えましょう。

 きっと、あっという間です。

 

コバヤシさん

 よう剣とげっ剣。とてもお上手になられました。

 決して、運動神経の良い方ではないでしょう。

 それでも、実直に稽古をされています。

 とても春に始めたばかりとは思えません。

 

 無二剣と二生も、よくできました。初めてとは思えませんね。

 もう横浜支部のやり方はよくご存知でしょう。

 初めてだから。説明を聞いていない。わからない。

 そんな言には聞く耳を持ちません。

 とにかくまずは、やってみること。違ったら直します。

 必死になれば、できるものです。

 できなければ、斬られるまでのこと。ただ、それだけです。

 

 小手先で剣を振って誤魔化さないこと。

 大事なのはポジショニングです。位置取り。

 体を動かすこと。前進後退、左右への入り身。

 腕はいつも同じ動き。ただ、上下するだけ。

 まずは体を動かすことです。

 

 向かい合って、構えを直すところから始まるのは少し困りますね。

 まずは構え。よくよく稽古をしましょう。

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<澁川一流柔術>

 

○履形

 

礼式

 独特の形ですね。澁川一流の理念を表している。

 投げも、押さえも、極めもしない。

 ただ、相手の向きをくるりと変えて、押し返すだけ。

 他に害されることなく、他を害することもなく。

 武の理想かと思います。

 

 動作としては、稽古のための動きと言っても過言ではなし。

 この一本に、あらゆる動作が組み合わされている?

 まるで居合の初発刀のようですね。

 よく稽古をしましょう。

 

 受けの動きも大事です。捕りの動きに合わせること。

 押されたら押された分だけ動く。

 引かれたら引かれた分だけ動く。

 自分勝手に動かないこと。無駄に抵抗をしないこと。

 

 形としては、刃物を想定すること。

 自分は素手です。相手の方が有利、自分の方が不利。

 稽古の基本ですね。

 不利な状況を想定して、稽古をする。

 自分の方が有利なら、稽古をする必要もないでしょう。

 相手が子供でも、刃物を持っているとしたら?

 ゆめゆめ、油断することなかれ。

 

負投

 目録の一本目は、負投。

※礼式は、目録には載っていません。一本目ならぬ、0本目?

 

 一本目がいきなり、肘の逆関節を極めながらの背負い投げ。

 うん、いかにも古武道!って感じですね。

 とりあえず実践的な一本、ということでしょうか。

 とりまビール!みたいな。

 

 でも、横浜支部には小さなお子さんもいます。

 お父さんも、ケガをして仕事に支障が出ては困ります。

 そんなわけで、現在は稽古をしていません。

 でもさすがに目録を無視しては古武道とは言えず。

 いずれ稽古をするつもりです。

 

裏投

 続く形は、裏投。

 喉を極めながら、後頭部から叩き落とす。うん、古武道!

 

 でも稽古では、マットを敷いて、そっと倒す。喉も極めない。

 そして、バタバタと音を立てないように注意。

 許されるのは、袴の衣擦れの音だけです。

 

 腕の力で倒すのではなく、自分の体重を利用すること。

 そのためには、全身の脱力が必須です。

 相手を振り回そうとしないこと。その場に、ストンと落とす。

 ただ、膝を着くだけです。

 

 手首も極まりますが、結果として極まるだけ。

 極めようとしてはいけない。

 体が動く結果として、手が返り、手首が極まるだけ。

 

 手先を使わないこと。腕の曲げ伸ばしを使わないこと。

 横着をして、その場で手だけを出すことのないように。

 腕と体の距離は変わりません。

 体が出るから、腕が出る。体を引くから、腕も引かれる。

 ただ、それだけです。

 剣術と同じですね。遠くを斬ろうとしたりしない。

 遠ければ近づき、近ければ下がる。

 すべては全身の移動です。

 重心の移動。だから、強い。腕の力は、いらない。

 

受け身

 後ろにバタンと倒れるのではなし。

 その場でストンと尻もちを着くだけです。

 足を支点に真後ろに倒れてしまっては。。。

 半径180センチの回転モーメントは如何ほどのものか。

 9.8メートル毎秒毎秒の重力加速度は如何ほどのものか。

 その勢いでコンクリートに頭を叩きつけたらどうなることか。

 想像するまでもなく、自明のことですよね。

 

 家の畳で稽古すると良いでしょう。

 激しく音を立てることもありません。振動もほとんどなし。

 内側の足を上げて、お尻を着いて、そっと転がる。それだけ。

 片足スクワットの変形ですね。

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定刻を少し過ぎて、稽古終了。

 

やっぱり柔術の稽古は、時間が掛かりますねえ。。。

まあでも、稽古をしましょう。大事です。

時間を掛けるだけの価値はあります。

居合、剣術、柔術の三流派。貫汪館の稽古体系です。

 

稽古を終えると、雨はすっかりやんでいました。

でも夜中は、空が明るくなるほど稲光がすごく。

春雷でも夏の夕立でもありませんが、6月は雷が多いのですね。

 

来週も通常通りの稽古です。

 

 

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