ジリジリとした稽古

暑い日が続きます。

今週末は広島の本部道場で講習会です。

本来なら参加しなければならないところですが、今回も不参加。

覚悟が足りん!と言われれば、そうなのですが。。。

 

本来なら出勤日ではありませんが、朝から出勤。

黙って出勤したのですが、もう一人出勤している人がいて。

お互いに苦笑いしました。

お昼過ぎまで作業をして、なんとかひと段落。

毎日深夜まで残業して、土日も休みなしなんて方もいるわけで。

それに比べれば、比べるまでもなく楽なものなのでしょう。

 

帰宅して、工事関係の申請を済ませて、掃除機を掛けて。

夕方まで一眠り。ぐっすりじゃなくて、ぐったりな感じです。

少し早めに起き出して、シャワーを浴びて着替え。

 

体育館に到着すると、扉はもう開いていて。

カジタさん、ヒカルくん、ハセガワさん、ショウタロウくん。

皆で並んでモップ掛け。

オーガストさんの姿なし。連絡もなし。めずらしい。

#あとで確認すると、直前にメールが来ていました。

 

あれれ、ところでハセガワさん。稽古衣に袴ですが?

様子を見ながら、稽古してみますとのこと。

大丈夫だろうか。。。

きっと黙って見ているのにガマンができなかったのでしょうね。

うん、気持ちはとてもよくわかります。

でも無理をしませんように。

ケガと病気は治りがけが大事です。

無理をしてぶり返して、悪化させることのないように。

 

さて、稽古開始です。

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-[前半の稽古]-

カジタさん、ヒカルくん、ハセガワさん、ショウタロウくん

 

<澁川一流柔術>

 

○棒廻し

 一寸径の白樫。とても重いですね。すぐに手が疲れてしまいます。

 軽いなら軽いなりに、重いなら重いなりに。

 遣い方というものがあるでしょう。

 無理をしないことです。

 

○六尺棒表 八本

 向かい合って素振り。ゆっくりと正確に。基本の確認をしながら。

 棒を垂直に立てる。重心を落とす。リラックスする。

 棒を長く遣う。握り締めない。突きはまっすぐ。

 などなど。。。

 

 二人一組で棒合。回り稽古で。

 一人で好き勝手に動けば良いというものではなし。

 相手に合わせること。応じること。

 

 相手がいると、ついムキになってしまいがち。

 一人で稽古をして、基礎を積み重ね。

 相手を付けて、それを試し。

 その繰り返しです。

 

 一人で動くのは、あくまで稽古の方便です。

 武道は、相手がいるものです。

 相手に通じなければ、意味がありません。

 

○半棒表

 打太刀で元に立って、掛かり稽古方式で。

 一本目から三本目、四本目から六本目、七本目

 

 今回は、一本を三回ずつ繰り返して稽古をしました。

 通して稽古することもあり、一本ずつ繰り返すこともあり。

 上級者は、通して稽古をすべき。

 でも慣れてくると、なれ合いになりやすい。

 ときおり基本に立ち返って、一本ずつ確認をしましょう。

 思わぬ発見があったりもするものです。

 

 形が変わったわけではなし。

 教え方が変わったわけでもなし。

 受け取り手である自分自身が変わった、ということでしょう。

 それは、上達したということなのかと思います。

 繰り返し、繰り返し。ループすること。

 同じところを回るように見えて、少しずつ上昇していく。螺旋

 

<大石神影流剣術>

 

○構え素振り

 深い呼吸に合わせて動くこと。

 相手がいなくても、相手がいるつもりで。

 

○試合口五本

 二人一組で打太刀と仕太刀。

 構えと素振りで稽古した動きを忘れてはいけない。

 とたんに、間に合わせの動きになってはいけない。

 相手がいても、相手がいないつもりで。

 

ここで前半の稽古は終了。

ショウタロウくんはお帰りに。お疲れさまでした。

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-[後半の稽古]-

カジタさん、ヒカルくん、ハセガワさん

 

<澁川一流柔術>

 

○六尺棒裏 三本

 元に立って、打方と仕方。さらっと通して終わりにしました。

 皆さん、とてもお上手になられました。

 あとは、自分たちで同じようにできるかどうか、ですね。

 

○半棒表 八本目から十二本目

 打太刀で元に立って、掛かり稽古方式で。

 やはり一本を三回ずつ繰り返し。

 

 後半は、相手を崩したり倒したりの技法も出てきます。

 今回、皆さんとてもお上手でした。

 カジタさん、なにか開眼でもしたのでしょうか?

 ハセガワさん、ケガの巧妙? いつもこうだと良いですね。

 ヒカルくん、汗びっしょりで笑顔です。良いですね。

 

 じっとしていても汗があふれてくるような暑さの中。

 いつもとはまた違う調子での稽古です。

 なにか得るものがあると良いですね。

 稽古の楽しみの一つです。

 

<大石神影流剣術>

 

○陽之表十本

 打太刀で元に立って、十本通し。

 間を取って、少しゆっくりめに。確認をしながら動きました。

 気になるところは、適宜アドバイス。

 

 皆さん、稽古はとてもお上手です。

 ところでこれが。

 知らない場所に行って、いきなり演武ができるかどうか。

 静寂の中、裂帛の気合を出せるかどうか。

 いざというときに、委縮してしまって動けないようでは。

 それでは、なんのための稽古か、ということになるでしょう。

 でも、そういうことですね。

 それが実力ということかと思います。

 ぜひ、そういった経験も積んでいただきたいと思っています。

 

<無双神伝英信流抜刀兵法>

 ハセガワさん、正座はやはりまだ無理とのこと。

 居合は見学してもらうことにしました。

 ヒカルくん、暑さでダウン。やはり見学してもらうことに。

 ということで、カジタさんとマンツーマンの稽古です。うふ

 

○大森流、英信流表

 時間はだいぶ押していて。しかも、お二人は見取り稽古。

 カジタさんと二人でそろい抜きです。

 今回は、さくっと終わらせることにしましょう。

 

 居合は1本1分弱で計算。

 大森流十一本と英信流表十本で21本。約20分。

 礼法も含めて、25分というところでしょうか。

 今日はこれを15分以内で抜いてみましょう。

 

 ということで、間を取らずにさくさくと次の形へ。

 そして、英信流表は早抜きで。

 結果、10分ほどで終えることができました。

 早抜きも混乱することなく。さすがカジタさんデスネ!

 ご自身でも稽古をされたのでしょう。

 

 始めの礼と終わりの礼は、急ぐことなくいつもの調子で。

 ここを早くするようでは、本末転倒です。

 たとえ急いでいても、きちんとすべきことはきちんとする。

 早く動くことができれば、間を取ることができる。

 心に余裕があれば、慌てずに急ぐことができる。

 深呼吸三回でやっと落ち着くか、半呼吸で落ち着けるか。

 そういったことでしょう。

 

 十年ほど前、貫汪館の講習会に初めて参加したときのことです。

 大森流のそろい抜きについていけないことに衝撃を覚えました。

 斬撃の速度にはそれなりの自信がありました。

 動作も速いつもりでした。

 でも、館長の動きにまったくついていけなかったのです。

 どんどん、遅れていく。

 館長は、決して速く動いていないのに。

 どちらかと言えば、ゆっくりと動いているように見えるのに。

 それなのに、どんどん遅れていく。

 衝撃でした。

 その後、貫汪館での稽古を積んで、理由がよくわかりました。

 今でも大して早く動けるというわけではありませんが。

 

 ハセガワさん、今回も居合を見取り稽古。

 横浜支部長とカジタさんのそろい抜きをご覧になられて、

 いろいろと思うところもあったのではないでしょうか。

 とても良い稽古になったのではないかと思います。

 無理をして稽古をしたとしても、気が付けなかったこと。

 見学をして、大事を得るということもあります。

 これも、ケガの巧妙というものでしょう。

 

 見取り稽古も、立派な稽古の一つです。

 個人的には、とても重要な稽古だと考えています。

 掛かり稽古で、並んで待ってもらうのもそれが理由の一つです。

 体を動かすだけが稽古ではありません。

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定刻に稽古終了。

 

暑い中、ジリジリとした稽古でした。

一方、居合はサクサクとした稽古で。

とても対照的な稽古でした。

 

来週も通常通りの稽古です。

→間違えました。スミマセン。。。

 <稽古予定>に記載の通り、夕涼み会(学校行事)のため、

 来週の稽古はありません。ご注意ください。

 

再来週は、通常通りの稽古です。

日程の調整はもちろん、ケガの治療や体調管理にもご留意ください。

皆さんの参加をお待ちしています。

 

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