前後左右上下

午後は中学の体操部の練習の見学に行ってきました。

鉄棒、平行棒、跳馬、鞍馬、平均台、タンブリングマットが

体育館いっぱいに所狭しと設置され。

40人くらいの部員が、各々一生懸命に練習していました。

平均台の上で側転ができず、やるたびに落ちる子。

それでもすぐにまた上り、一人、黙々と繰り返しています。

全速力で助走して前宙をしても、上手く着地できず。

でもすぐに元に戻って、また走り出します。

 

テレビに映るような一流選手たちは、

陰でいったいどれだけの練習をしてきたのでしょうか。

素晴らしい技を見て感動をするのは、

その技が素晴らしいからなのはもちろんですが、

そこにこういった陰の努力が垣間見えるから、

というのもあるのかもしれません。

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夕方は、いつもどおり体育館へ。

今回はそれほどは暑くなく。扉は開けず、扇風機も回さず。

でもって久しぶりに、ベープマットをつけました。

電池式でファンが回る優れもの。そろそろ蚊の季節です。


澁川一流柔術


棒廻し

今回も気分転換に、逆廻しを稽古。

皆さん、最初は戸惑いましたがすぐに慣れて。

普段廻しているのと逆なだけです。とは言え。

もしも普段の棒廻しをビデオで逆再生したら、

きっと違和感を覚えることでしょう。

逆回転というのは、そういうことではなく。

棒はきれいな対称形ですが、人の体はそうではありません。

左右は一応一般的には対称ですが、少なくとも前後は違い。

この場合の逆廻しというのは、左右ではなく前後のこと。

体の構造上、まったく同じようにはできません。

やはり、それなりのコツというものがあります。

逆廻しが目的なのではなく。

その違いがわかるかどうか。どこが同じか。どこが違うか。

それを、普段の稽古にフィードバックしてもらいたい。

そういうことです。


半棒表 立会指棒引棒

今回は最初に、三本通して示範をお見せしました。

こんな感じでやってくださいと。

いわゆる普通の稽古のパターンですね。

でもなんか、三本目をやったときに違和感が。

もしかしたら、二本目を左右逆でやったかも。

払う動作を左右逆回転に間違えた、というのではなく。

右構えと左構えを間違えたような。


槍のように横に構えるときは、右足前が基本になります。

澁川一流の半棒では、という限定付きですが。

剣は右足前、鎗は左足前。なんて言葉があります。

でも実際に稽古すると、別にそんなこともないとわかり。

でもやっぱり、剣は右足前、槍は左足前がしっくりして。

澁川一流の半棒は、打ち込むときは右手前なのに左足前で。

横に構えるときも、右足前で。

ここらへん、実はちょっと違和感を感じたりもしています。

単に私の稽古が足りないだけか。。。


同じ右足前で、左右逆に廻すのか。

右足前と反対は、左足前で構えるのか。

その場合、回転は左右逆ですが、体にとっては同じ向きです。

右回転、左回転では混乱するだけ。

こういう場合、順逆、内外、表裏、なんて表現したりします。

体自身は、こんな理屈を考えもせずに動いています。

体ってすごいですね。

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大石神影流剱術


構え素振り

いつもどおり、深い呼吸に合わせて、肚で動きます。

皆さん、とてもお上手になられました。

以前は、胸で呼吸して、腕で剣を上げ下げしていた方も、

今ではきちんと肚で動けています。

それでもときおり、また胸に戻ったりして。

人によって、ときおり足腰が固く見えるときもあります。

先週は良かったのに今週はいまいちだな、とか。

あれ、今週はなんだか見違えて良いな、とか。

きっと、日常生活の影響もあることでしょう。

それはそれとして、常に同じように動けると良いですね。

そのための稽古かと思います。

そしてそれが逆に、日常にも活かせるようになれば。

道衣に着替えて剣を持ったときにしか使えないようでは。。。

日常に活かせてこそ、そして社会に還元できてこそ。

そう考えています。


陽之表 よう剣げっ剣無二剣

よう剣、げっ剣は皆さんもうお手の物です。

でも、無二剣がなんだか。。。

いわゆる小手面の二段業、右足前の送り足です。

でも皆さん、右足で打ったり、左足で打ったり。

しかも、さっきと今とでも違ったりして。

両方とも右足前ですよー、とお伝えしても。

体はなかなか思うようには動いてくれないものです。

そのための稽古ですね。がんばりましょう。


左足前で小手から、歩み足の右足前で真っ向。

というのも個人的にはありかとは思います。

実際、奥の方の手数にはそういう動きもありますし。

でもまあ、形の稽古ですので。決まりは決まりです。

それに、決められた通りに動けないのでは、

決められた通りにしか動けないのと同じことです。裏腹

右でも左でも。追い足でも歩み足でも継ぎ足でも開き足でも。

自由に動けるように。自分の思ったとおりに。

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無双神伝英信流


大森流 初発刀左刀右刀當刀


今週は、男の子のお父さんに二尺八寸刀をお貸ししました。

でもなんだか普通に抜き納めができていました。

同じくらいの身長なのですが、腕が多少長いのかもしれません。

腕が長い人は、運動神経が良いと聞きます。うらやましす。。。


さて最初の四本。前後左右

皆さん、もうすっかり慣れたものかと思いきや。

ときおり、右足と左足で混乱する姿もちらほらと。

これもやっぱり、右足左足で覚えようとするからですね。

体に自然に任せて、前足を立てる、と覚えれば良いのかも。

前とか後ろはその時々ですが、この場合は向く方向。

正面の方、ということですね。

後ろにある足をわざわざ前に踏み出す必要もなし。

基本は、その場です。ただ、膝を立てるだけ。開く動き。


最初は抜いて見せて、それから向き合って一緒に抜いて。

鏡対称なので、足の左右が混乱したりして。

同じ方を向いて一緒に抜くと、わかりやすいでしょうか。

でもそうすると、皆さんの姿が見えなくなってしまう。

なので、あまりやらないのです。でもまあ、たまには。


三次元にはXYZの三軸、前後左右上下の六方があります。

でもだいたい、間違えるのはいつも左右。

前後、上下を間違えることはあまりありません。

鏡では左右が反転しますが、上下は反転しません。

そこらへんが関係しているのかもしれません。

鏡では、前後(奥行き)も反転しているのですが。


上下が反転する動作には、前宙、側宙、後宙などがあり。

受け身で、これらを行う柔術の流派があります。

でも貫汪館には、そういった動きはありません。

長拳の練習で側転をやり、平均台から落っこちた身としては

そういった動作がないのはありがたい限りです。

#翌日の体操の大会を応援に行って、

 久しぶりに長拳の大会を思い出したりしたのでした。

もちろん貫汪館にも難しい動作はいくらでもありますが、

その質が違います。

抜き付けができずに、抜き付けだけ延々と繰り返したり。

歩行の稽古を独りで30分、1時間と繰り返したり。


ちなみに、柔術で「逆を取る」なんて表現もありますが、

これは関節技のことです。

曲がるのとは反対の方に力を加えて、痛めたり制したりします。

余談ですが、逆つながりでした。

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いつもどおり8時ちょっと前に稽古終了。


来週も通常どおりの稽古です。

 

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