貫汪館 横浜支部稽古

いつもセットを持って体育館へ。居合刀、鞘木刀×2、小太刀、半棒、六尺棒。

モップ掛けをして、デンさんの着替えをお待ちします。

6時に稽古開始。

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棒廻し

 

棒廻しの稽古も4回目です。まだ6度目ではありませんが、だいぶ慣れました。

でもなんだかぎこちない。そう思うのは、見る側の問題でしょうか。

できないものと思って見るのと、できると思って見るのでは期待度も異なります。

できないものと思っていれば、できなくて当然、できればしめたものと。

でも、もうできるものと思っていれば、あれまだこんな程度しかできないのかと。

 

また、頭で考えるのと実際とでは、だいぶ違うものです。

頭ではもうできると思っていても、実際には全然できなかったりして。

それに先週はできても今週もできるとは限らず。やっている本人も、あれ?とか。

 

棒を手先で廻そうとすると、全体が協調一致しません。

棒と体、手と足。進退と転換。右手と左手、右足と左足。上と下、前後と左右。

 

棒の中心を持ちます。が、中心の一点を保持しているわけではなし。

中心の一点を、左右の手ではさむように持ちます。支点はわずかに中心からずれる。

そのせいで左右の均衡は崩れ、棒は自重で回転を始めます。

速く廻そうとせず、棒の重さで自然に廻すことです。とお伝えしました。

ゆっくりでいい。まずは棒の重さを感じること。棒と仲良くなること。

力で従わせようとしてはいけない。

 

最初に速い動きを見せてしまうと、そのイメージを脳に焼きつけてしまいます。

そうならないよう、最初はわざとのんびりゆったりとやってみせます。

で、慣れてきたら、実際はこんなスピードです。とやってみせたり。

でもつい調子に乗って、速い動作をお見せするのが早すぎたりして。

本当は、ゆっくりとならできるようになって、なんだこんなものかと思い始めた頃、実はこんななんです。

とお伝えする方が効果的なのかもしれません。

でもつい教えたくて教えてしまい、見せたくて見せてしまいます。

気を付けねば。

 

体育館を前から後ろに、後ろから前に、前進後退を繰り返します。

もっと腰を落として。足を蹴らない。手先で廻さない。もっとゆっくり。

 

あっという間に15分。

気を付けなければ、あっという間に30分、1時間は経ってしまいます。

そろそろ目が回ってきたとのことで、今週はここまで。

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大石神影流

 

試合口

最近はさらっと1回やってもらって、次へ進んでいました。

今回はちょっと本腰を入れようと思って、仕太刀を繰り返してもらいました。

やはり繰り返すと違います。1度目より2度目、2度目より3度目。

あきらかに動きが良くなります。希わくは、その動きを身に付けられんことを。

 

交代して打太刀もしてもらいます。

こちらが仕太刀をやる際には、言葉での説明はほとんどしません。

打太刀の動きを覚えると同時に、仕太刀の動きも体感してもらいたいので。

実際に受けて、感じたことがすべて。言葉は邪魔になるような気がします。

実際に受けても体感ができないのだとしたら、まだその程度ということ。

もちろん、言葉による補助があれば理解はスムーズになるかもしれません。

でも、言葉を聞いて頭で覚えて、理解したつもりできたつもりになっても困ります。

 

陽之表

やはり最近はさらっとやって次へ進んでいました。

今回は最初に、五本だけやりますから覚えてください。とお伝えして始めました。

形のグループは十本のことが多い気がします。

とりあえず前半五本、後半五本にわけると覚えやすいかもしれません。

さらにその五本を、三本と二本とか、二本と三本、二本と二本と一本にわけたり。

 

よう剣は表の一本目。大石神影流の象徴になる手数かと思います。

上段から真向に斬り結び、肚で押さえる。

げっ剣は表の二本目。よう剣の対です。陽と陰。対照的な二本です。

車から退いて間を切ってかわし、真向に打ち込み、横にかわしながら請け流す。

続く無二剣は小手面の連続業。一息に。

さらに二生は下段で気攻め。これもまた大石神影流らしい手数です。

そして稲妻は上段からの三段打ち。これもまた流祖の性格を思い起こさせます。

 

五本をセットにして、仕太刀を何度も繰り返してもらいました。

気になりながらもそのままにしていた細かな点も、その都度、お伝えして。

形の手順を覚えて器を作り、そこに中身を入れる、というところでしょうか。

竹刀と防具で自由自在に攻防ができる、というのにはほど遠い段階ですが。

 

小太刀、二刀、棒合、鑓合はやらず。

それでもあっという間に1時間。

次回もまた試合口と陽之表を重点的に稽古しようと思っています。

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半棒

今回は稽古せず。

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太刀打

やはり先には進まず、繰り返して稽古をしました。

何度か指摘しても直らない点は放置していましたが、またあらためて指摘して。

 

出合

下の抜き合わせは肘が伸びきって腕の力になっています。

離れの前に、すでに肘が伸びきっています。なんでそんなにきつそうなのか。

大森流では二尺八寸の居合刀を抜いています。太刀打の鞘木刀は二尺四寸。

そんなに苦労するはずがない。なんのためにいつも居合を稽古しているのか。

居合ではゆったり稽古できても、実際に相手が目の前に立つとそれがなかなか。

緊張して、気負って、つい力んでしまうものです。

どれだけ技法を稽古しようと、その基礎になるのは心です。

心が未熟であれば、せっかくの技法も実現できるはずがありません。

出合の技法は単純です。相懸に下で抜き合わせ、追い込んで真向。

あとは心の問題です。心水鳥

 

附入

同じく下で抜き合わせ、附け入って拳を取る。

抜き合わせでいったん止まって相手の様子を見て、それから拳を取る。

果たしてそれで、間に合うものなのでしょうか。

居合はよく、後の先などと聞きますが。

もちろんただ取りに行っても、相手も黙って取らせてくれたりはしませんが。さて

 

請流

ゆっくりていねいに繰り返します。

足は請入と同じです。と説明すると、得心が行ったようです。

また、左右にちゃんちゃんばらばらと打ち合うのではない。

こちらが一歩進めば相手は一歩下がり。それでは何合斬り結んでもキリがない。

だんだん間と間合いを詰めていき、最後には手詰め。

中心を取り続けることが大事です。

頭を出してただぼけっと待ってもらって、そこをえいやっと打つのではない。

間が抜けていることを間抜けと言います。

間抜け、間延びした形を打ちたくはありません。

 

請入

請流と同じ間です。と説明すると、得心が行ったようです。

斬れるのに斬らずに待っていると、後からやっと刀が来る。のではなく。

斬ろうとしても、すでに刀が下にあって下ろせない。

腕で刀を振り回すのではなく。

棒廻しと同じです。体の転換。体が入れ替わる動きで棒が廻り、刀が出る。

腕は一切使わない。

 

出合と附入、請流と請入

出合と附入と請流と請入

納刀からの二本

抜刀からの二本

太刀打はこの最初の四本だけでも、いくらでも稽古することがあります。

仕太刀を繰り返してもらって、ときおり仕太刀をやってみせて。

あっという間の1時間です。おもしろい。飽きません。

 

詰合

今回はやらず。

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大森流

 

初発刀

一度抜いて見せて、抜いてもらいます。気になる点を指摘して、繰り返し。

 

上体が前掛かることばかりに意識が行って、上への力が見えません。

左手が浮き上がり、刀を抱きかかえることがスタートです。

でもそれは、沈んだ体がより沈むことによって浮き上がるのですが。

 

両手を刀にかけて、腰を上げて、腕で刀を引っこ抜く。そう見えてしまいます。

そのように理解しているのではないでしょうか。そう見えます。

手だけが動き、上体だけが動き、足だけが動き、腕で抜き付ける。そうではない。

手が刀に掛かるのは、抜き付けという一連の動作の通過点に過ぎません。

腰を伸ばして上体を起こしてから抜き付けるのでもなし。

ましてや、ドンと踏み付けるのではありません。

 

より沈むことの反力で左手が浮き上がって刀を抱きかかえ、

体の下部が転がることで結果的に上体は前掛かり、

その反対の動きがバランスすることで刀は前方上方に進み続け、

上体が転がることで右手は結果的に滑り出し、前方に出る途中で柄をひろい、いずれの部位もよどむことなく動き続け、

右半身は前へ進み、左半身は後ろに残ることで、体は前後に分け開かれ、

結果的に鞘が引かれ、刀身から鞘が払われて、切っ先は前方に飛び出ます。

前に倒れて行った上体はわずかに力を加えることで上方に浮き上がり、

結果的に見かけ上の重さはなくなり、右足は静かに前に滑り出します。

ドンと踏み締めるようなことはなく、そっと静かにふわりと。

腕の力は使いませんが、それでも切っ先には威が必要です。

腕でもなく足でもなかったら、威はどこから生じるのでしょうか。さて

威がなくてよいわけがなし。

 

運剣は、ただ振りかぶれば良いというものではなく。

ただ今は、抜き付けまでを重点的に稽古しています。

抜き付けがもう少しできるようになったら、運剣もテッテー的に稽古しなければと思っています。

 

斬撃は右腕のみの力ではなく。左手はお義理で添えるだけなのではなく。

両手は頭上でクロスするように柄に掛かります。左右の腕は同じように遣う。

と言って、腕の力で斬るのでもなく。手首を使うこともなく。

ただまっすぐストンと落とすだけ。

 

血振るいは刀を右肩後ろにまっすぐ吊り下げ、垂直に持ち上げ、まっすぐ立ち上がる。

後ろ足がねじれるのは、斬撃の時点ですでにずれているから。

運剣の時点ですでにねじれているから。

抜き付けのときにすでに。

原因は常にその前、その前にあります。

 

足を寄せるととてもつらそうです。ただ足を寄せるだけなのですが。

単に体重の問題ではなく。自分で自分を苦しめているようです。

低い腰で力を抜けと言われても、なかなか簡単にはできないようです。

筋力の問題ではなくて、これもやはり心の問題のような気がします。

 

納刀はとてもお上手です。ときどき指で柄を握り締めるのが気になりますが。

すっと立ち上がり、開始位置まで下がるときにも気を抜かず。

 

例によって、初発刀だけであっという間の45分。

 

9時に稽古終了です。

急いで着替えて体育館をあとにします。

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実は木曜と金曜と体調を崩して、この数日で何キロか体重が落ちました。

立ち上がることすらできずにずっと寝込んでいて。

土曜の朝になってなんとか起き上がりましたが、考えるのはもちろん稽古のこと。

自分一人の稽古なら、無理をしてなにかあっても困るから休むのだけれど。

せっかく来てくれる方がいるのに、自分の都合で稽古をなしにはしたくなし。

ただ、体に力が入らないので、道具一式を持って行くのが大変だなと。

稽古は心配ないのですが。

とりあえず昼のうちにいつもどおり用意だけしておきました。

でも夕方になっていつもどおり着替えると、気分もだんだん乗ってきて。

けっきょくいつもどおり刀を担いで六尺棒を手に持って、体育館へ行きました。

デンさんには一人で稽古してもらって、横から口だけ出そうか。

なんて思っていたのもどこへやら。いつもどおりの稽古ができたかと思います。

稽古が終わったころにはすっかり元気になりました。気持ちの問題でしょうか。

 

稽古が終わって、稽古が乗り気にならないときはないですか?なんて聞かれました。

タイムリーいや実は今日も。そーゆーことも年に1回くらいはあったりなかったり。

でも、いつも準備だけはしてとりあえず行くことにしていますとお答えしました。

どうしてもダメなら休みますし、途中で帰ることもあります。

今日は私は休めないので来ましたが、気が乗らないとかあれば休んでもらって構いません。無理をしてなにかあっても困りますので。

とお伝えしておきました。

ただ一応連絡だけはいただきたいと思います。

体育館で、ひとりしょぼーんではかなしすぎますから。

 

季節の変わり目で体調を崩しやすいですし、これからどんどん暑くなります。

健康管理は稽古を続けるためにも重要なことかと思います。

健身、養生、修心

稽古に来たら、気分が良くなった! 元気になった! 彼女ができた!

っていうのがいいですね。最後は違うか。。。

来週も通常通りの稽古です。

H26.5.30

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