貫汪館 横浜支部稽古

体調は相変わらずだったのですが、さらに金曜に職場でやってしまいました。年度替わり前にと古いファイルを整理していたら、腰にぴきっと鋭い痛みが。たいして重いファイルでもなかったのですが、たしかに中腰で持ちました。うーん、失敗。。。
何年か前に痛めてからときどき再発しますが、たいていは軽くて済みます。普通に立ち歩きする分にはとくに問題ありません。突然立ち上がったりせず、中腰にならず、重い物を持たずになんとか誤魔化し。
風邪と過労といろいろ重なったからでしょうか。うれしくありません。

まあ安静にしていればすぐに落ち着くだろうと帰宅しました。
でもめずらしく痛みが続くので、右腰と右の下腹にコリメシンを貼りました。以前、接骨院からもらってとっておいたシップです。
市販薬よりも効果があるに違いないというプラシーボ効果を狙います。
するとどーでしょー、あんなにつらかった頭痛鼻水吐き気がすーっと落ち着き。。。

いやいや少なくともこの際、腰と風邪や花粉症は関係ないだろうと思いながら、ゴンベさんの赤ちゃんが風邪ひいた。という歌を思い出しました。
あれって、赤ちゃんが風邪を引いたのにあわてんぼうのゴンベさんが間違えてシップを貼ったというおもしろおかしな内容の歌かと思っていましたが、実際に風邪でシップを貼ることもあるのですね(英語の元歌は塗り薬のようです)。
たしかに日本にも胸に塗る薬もあるし、熱のときにはおでこと言わず胸や背中にシップを貼ると冷たくて気持ちも良いものです。

なんて思いながら、大人しく就寝しました。

(ちなみにコリメシンは薬剤を含まない単なる冷却材のようです。

 接骨院では、薬事法の関係で第3類医薬品はどーとかこーとか)

 

土曜の朝に起きると、・・・というか痛くてまっすぐ起き上がれない。

でもとりあえず寝返りは打てる。よかった。なんとか起き上がります。
さて着替えるにも、ズボンを穿くのも一苦労で、靴下を穿くのがとても難儀です。手が足に届かない。足を伸ばして長座もできない。うーん、けっこう重症。

ケガは直後よりも、時間が経ってからの方が状態がひどくなることがあります。炎症した部位が腫れたり、浸出液が溜まって神経を圧迫したりという理由のようです。なので、応急処置はRICE(Rest 安静、Icing 冷却、Compression 圧迫、Elevation 挙上)なのでしょう。

 

さて、夜の稽古はどうしたものか。と真っ先に考えます。
まあ柔術の稽古だと受け身がきつかったりするけれど、居合ですしね。

大小詰の受けをするわけでもないし。だいじょぶだいじょぶ、けせらせら
とりあえずいつもどおり布団を干して、掃除機をかけます。
物を動かすときには気をつけて。うん、とくに問題なし。

 

居合の稽古。
正座して礼で上体を前に倒すのがきつい。でもゆっくり途中までなら大丈夫。
初発刀、左刀、右刀、當刀。問題なし。
陰陽進退。張り受けで下がるときに少し痛み。
流刀、順刀、逆刀、勢中刀、虎乱刀、抜打。まったく問題なし。
英信流表。座法が少しきつい。ゆるめると痛む。あとは大丈夫。
英信流奥。とくに問題なし。
流刀や棚下など深く上体を倒す動きもありますが、まったく痛みません。
今までも経験はありましたが、今回も大丈夫そうです。よし。

 

同じような状態で本部講習会に参加したこともあります。

稽古よりも行き帰りの新幹線と荷物の持ち運びの方がよほど大変でした。

夜に備えて安静にして過ごします。
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少し早目に準備します。
襦袢と上衣を着て帯を締めると、腰が少し落ち着きます。コルセット効果
袴を穿くのも簡単なものです。和服って楽でいいなあ。
と思ったら、足袋を穿くのに難儀しました。手が足に届かない。うーん。
横座りしたりあぐらをかいたり椅子に座ったり。時間はかかりましたがなんとか。
いつもより早めに準備をしたので、いつもどおりに家を出ることができました。
居合刀二振り、大石神影流の木刀二振り、定寸の鞘木刀一振り。
いつも腰が痛いと肩にかついだ荷物がきついのですが、今回は問題なし。
今回はひどいんだか軽いんだか。

 

体育館に到着して、デンさんにご挨拶すると、先週は大丈夫でしたかと。
ああ、そういえば先週の稽古日記に体調が悪いとか書いたのでしたね。
ふっふっふっ、体調が悪いのを相手に悟られないのも兵法の基本ですよ。
ちなみに今もですけどね。

なんて、心の中でつぶやいたりつぶやかなかったり。
余計な心配をおかけしてしまいました。

そんなつもりではなかったのですが。どうもすみません。
あれこれとお話をして、稽古開始。
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大石神影流
久しぶりです。えーと、稽古日記で確認すると3週間ぶりですね。
稽古日記はこういうとき便利です。だからどーしたと言われればそれまでですが。
それよりそのくらい覚えてないのかと言われると、どうもすみませんという感じです。
先週と先々週は県立武道館での稽古だったので、2回お休みしたのでした。
そうそう、そーだったそーだった。←稽古以外あまり興味がない人

今回は家から短い木刀も持ってきて、脇差代わりに差して稽古しました。
正式な演武に備えて予行練習です。あー、いまからキンチョーします。

 

試合口
デンさんは、とりあえず動けてはいました。とりあえず、問題はなし。
でもお顔を見ればわかります。まったく覚えていない感じ。
いやもちろん、手順のことではなく。外形だけで、中身がない。
それはこちらが指摘するまでもなく、ご本人がいちばんよくおわかりのこと。
3日やらなければ、という諺がありますが、3週間稽古をしませんでした。
請け、張り、突く。簡単な動作です。でも中身はとても濃いものです。
簡単に確認をして、もう一度だけ繰り返しました。

 

以前と違い、一二本目の張りが弱くて四本目の張りが良かったのが不思議です。
体調が悪いときにはいつもできることができず、いつもできないことができたり。
それと似ているかもしれません。
毎週欠かさず稽古していたものが、少しブランクが空いたとき。
これもまた稽古のチャンスです。自分をよく観察することです。
まったくの初心者ではなく、でも初心で稽古をすることができます。
貴重なチャンスです。

 

力の強弱と大小は違う、というお話をしました。

もちろん、物理学などの学問用語としてのお話ではありません。

勝手な定義かもしれませんが、言わんとすることはご理解いただけたようです。

 

見ることも触ることもできませんが、たしかにそこにあったなにか。
さてそれはどこに行ってしまったのでしょうか。
なくなってしまったのか。それともどこかに隠れてしまっただけなのか。
なんにしろまた一から作り直すか、探して見つける努力をしなければなりません。
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陽之表
やはりほとんど覚えていない様子。手順ではなくて中身です。
手数の名前と構えを指示して動くと、動けるのですが。
記憶喪失の人が、記憶をなくしても日常生活は送れるのと似ているような。

 

あれほど見事だった附けの構えも、どこかへ消えてしまいました。
できるようにはなっても、まだ身には付いていなかったということなのでしょう。
身に付いてさえいれば、忘れることはなかったのかと思います。
自転車は、一度乗れるようになれば乗れなくなることはないと言います。
でもやっと初めて一回か二回乗れたくらいで練習をやめてしまったら、
次にはまた乗れるという保証はありません。それと似ているのかもしれません。
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陽之裏
こちらは手順自体もほとんど覚えていないような様子でした。
横浜講習会で最初の三本を稽古して、横浜支部で五本目までを稽古して、
次に十本目までを稽古したのみです。


それでも片手斬りなどはとてもサマになっています。
我知らず動ける、というところでしょうか。無念無想なら、極意です。
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三學圓之太刀
さてさてさて。とりあえず手順だけさらっとお伝えしました。
最初に一緒に仕太刀の動きを真似してもらって。
次は打太刀に立って仕太刀をしてもらって。
以上、おわり。

 

本人は不思議そうな顔をしていますが、それで動きは合っているのですしねえ。
とりあえず現段階では、それ以上はお伝えしようがありません。
一人で動けるようになれば、また別ですが。
あとは来週末の本部講習会が本番です。

 

ここまで45分。打太刀に立って、仕太刀だけをやっていただきました。
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太刀打・詰合
例によって太刀打の請流と詰合の燕返で少し手間取りましたが、なんとか。
昔取ったなんとやら、でしょうか。こちらは毎週、散々稽古しましたし。

下の抜き合わせで肘が伸びるのと、抜き払いが強すぎるのは相変わらずでした。

 

遣い方と相手の両方で、やはり45分ほど。
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ここでちょっと休憩。水分補給も。日中は20度を超えたようです。
ここの体育館は夏はどうですかと聞かれましたので、サウナですよとお答え。
汗が滝のようにボタボタと落ちて止まらず。小さなペットボトルでは足りません。
でもそれよりも蚊がぷーんと。
ずっと動いていないと、手とか足とか刺されまくりでかゆくなる方が大変です。
なんて話しながら、15分ほど。ちょっと長め。
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大森流
最初に一度抜いて見せて、抜いてもらいます。すでに一通りお伝えしてあります。

 

初発刀
相変わらずいい感じです。これは毎週みっちり稽古していますしね。
それでもやっぱりできたりできなかったり。行ったり来たりという部分はあります。
飽きず繰り返し、指摘します。私もそうして指摘していただいたのですから。

上体をねじるのではなく、前後に開く動き。
うちにこもるのではなく、中はすっかりと空にして。
柄頭を上下させず、合理的な動きで。
切っ先まできちんと意識を。
抜きつけからの運剣は、より力を抜いた結果、自然に集まろうとする力。
立ち上がるとき、足で蹴らない。
足を寄せるのは、力を抜いた結果、自然に集まろうとする力。
納刀のとき、柄を握らない。手をハスに掛ける。これは抜きつけも同じ。
などなどなど。

 

外形はできたりできなかったりしますが、着実に本質に近付いています。
より一層の努力を期待します。
いつもどおり初発刀だけで30分。あっという間です。
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左刀右刀當刀陰陽進退
外形上は、初発刀と大同小異です。とてもお上手です。

 

ただ、張り受けはまだまだです。初発刀にはない動きです。

英信流表を稽古するようになれば、虎一足で単独で稽古するようになります。

ただいつも、同じ動きを詰合で稽古しているのですけれどもね。

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流刀順刀逆刀勢中刀虎乱刀抜打
順刀の最初の半歩に時間を費やしました。とても大事な半歩かと思います。

あとは例によってさらっと。初発刀ができる以上にできるわけもなし。

 

8時50分に終了。いつもより5分オーバー。

急いで片付けをして、体育館をあとにします。

 

今回、時間は2時間30分ちょっとでしたが、途中で休憩もありました。

さて、デンさんは夏の稽古についてこれるのか。

その前に夏までにはどのくらい進んでいるのか。

やることが増えると、時間がいくらあっても足りなくなります。

稽古内容を週替わりにすると、間が空くことになります。 

週に何回か稽古日があればその日で内容を分けるのもありでしょうが、

そうすると同じ日にあれこれと稽古ができなくなります。

あちらを立てればこちらが立たず。難しい問題ですね。

ジレンマ。二律背反

 

来週末は、本部講習会と広島護国神社奉納演武です。

H26.3.30