貫汪館 横浜講習会 1/2 大石神影流剣術(構え・素振り・試合口)

起床して(今回は寝坊しませんでした)シャワーを浴びます。毎朝の日課です。
すがすがしい気分で、芳名帳の筆入れをします。
書は苦手で後回しにしていましたが、なんとか書くことができました。
書も勉強しなければなりません。伝書を書くのは大変そうです。
かと言って、ワープロで印刷した物を渡されてもうれしくないですしね。
刊行本の伝書集業手附なら、神保町で1万円で買えます。

 

家の前で呉中央支部長と合流します。少しお待たせしてしまいました。
30分前行動はどこへやら。事務局はなんやかやとやることが多いなあと実感します。
荷物は貸し出し用の刀一式(全部で何本あったのだろうか)、道着を二着(黒と白)、袴を三本、帯を四本、事務局セットなどなど。
---------------------------------
講習会は9時からとお知らせしていました。
8時30分に体育館に到着してあれやらこれやら準備をしていると、早くも人影が。
この時間この場所に刀らしき物を背負って来た人が無関係なはずがありません。
こちらから声をお掛けしますと、やはり参加者の方でした。その後も続々と。

 

芳名帳に記名してもらい、参加費をお預かりします。
そしてこれがまたなんとすごいことに、お釣りの人が一人もいらっしゃいませんでした。封筒に入れて持参した方も多数。ぶらぼー

私もこういうときは悩みます。やはり封筒に入れるべきだろうか、白が当たり前だよな、でもやりすぎかな。茶色でいいか。いやでも事務局としては封筒は邪魔にならないかな、現金のままがいいかな、などなど。
今ではすっかり慣れてしまって、すみませんお釣りをお願いしますなどと言うテイタラク。受付をしながら反省しました。

 

お釣り用に用意した千円札数十枚は、今でも家でひっそりと眠っています。
ちなみに、ゆうちょのATMには「万円」と「千円」のボタンがあります。
「2」「万円」と押すと、1万円札が2枚出てきます。
「20」「千円」と押すと、千円札が20枚出てきます。とりびあ
---------------------------------
道着と袴と帯をお持ちでない方にはお貸しして、着付けを手伝いました。
初めてで教わりながらにしては、とても上手にできたと思います。
居合の世界では「四付け」という言葉があります。
「目付け」「抜き付け」「斬り付け」「着付け」。
最初の三つはよくわかりますが、着付けは一見関係なさそうです。
でもやっぱりできる方は着付けも決まっていますし、どんなに激しく動いても着崩れたりしないものです。

 

着物の世界では体をねじることを忌避するそうです。ねじるのは日本的な動きではないとか[要出典]

実際、体をねじると着崩れしてしまいます。
貫汪館では腰をひねる、ねじるとはあまり言いません。体を開く、そけい部をゆるめるとはよく言います。
中国武術では要訣の一つに龍腰があって、とても激しくねじったり旋回したりします。腰をひねれと言われると、私はそれを想起してしまいます。
居合で腰をひねるのは、股関節やそけい部が固い方なのかもしれません。
などとあれこれ理屈をこねるまでもなく、居合では袴と帯に刀を帯びるのですから、袴と帯の着付けが大事なのは当然のことかもしれません。
---------------------------------
今回の貫汪館横浜支部講習会には、11人の方からお申込みをいただき、2人欠席で、 延べ9人の方にご参加いただきました。
午前と午後の両方参加が7人。午前のみ参加が1人、午後のみ参加が1人。
午前午後で1人入れ替わり、午前8人、午後8人の講習会となりました。

 

20代女性から70代男性まで、他流派・他武道の経験者からまったくの初心者まで、 大変幅広い方々にご参加いただきました。
地元神奈川はもとより、東京、埼玉、千葉、栃木の遠方からもご参加いただきました (群馬と茨城からの参加はありませんでした。次回に期待)。
おどろいたことに参加者のお一人は、大石家の遠い親戚とのことでした。

 

あっという間に9時に。ああいそがしい。
---------------------------------
午前中は大石神影流剣術の講習会です。
 礼法から始まり、
 構えの真剣、上段、附け、下段、脇中段、脇上段、車、
 素振り
 試合口の一心、無明一刀、水月、須剣、一味
 陽之表のよう剣、げっ剣まで

手数では二人一組になっていただき、館長のご指導のもと、呉中央支部長と私とでお手伝いをして回りました。

 

会場の都合で午前3時間、午後2時間のスケジュールです。
午前を剣術、午後を居合としましたが、逆の方がよかったかもなどと館長と話していました。
しかし実際にやってみると、初心者の方もいらっしゃいますし、他流他武道経験者の方も普段と違う体の遣い方にとまどわれて、あっという間の3時間でした。

 

すごいなと思ったのは劇団の方で、初心者同士の組でも普通に、よう剣などができてしまいます。
またあきらかにこれはこの人の体癖で直らないだろうなと思っても、指摘すると直ってしまったり。
座姿勢、立ち姿勢などは言ってもなかなかそうすぐには直るものではありません。
しかし再度同じことを指摘しようと近づくと、その前にご自身で直してしまいます。
武道経験者、年数の長い人、段位の高い人でも、直らない人は何度言っても直りません。

けっきょくはその人の直そう、習おう、覚えよう、という意識・心がけの問題なのだなと思います。
劇団の方が殺陣の勉強をするのであれば、もっと派手な立ち回りの方がよいのかもしれません。
貫汪館の古武道は、人に見せることを目的としていませんので、とても地味です。
しかし、邪念妄執我意我欲をまじえることなく、言われたことを素直に身につけようとする態度姿勢には、感動すら覚えます。

 

形の手順など、数度も繰り返せば覚えることができます。
しかし、それよりも大事なことは他にあるはずです。

H25.9.11