貫汪館 昇段審査会 2/2

続いて、大石神影流剣術の審査に入ります。

第一組から第三組は構えと素振り、

第四組と第五組は試合口、

第六組と第七組は陽之表、

第八組と第九組は陽之裏。

 

構えと素振りは、前日の講習会で注意されたことを思い出して行いました。

 

本番では緊張して呼吸が浅く、動作が速くなりがちです。突っ立って、腰も浮きやすい。

呼吸を深く、ゆっくりと動き、腰を沈めるように意識しました。
はやる気持ちを抑えて、逆にわざとゆったり、どっしりと。
館長が打太刀で、こちらが仕太刀をやるときのように。いっそ開き直る。まな板の上の鯉。
身を土壇になす。雷電霞八相。あこれは違ったか。

 

振り上ぐる太刀の下こそ地獄なれ ただ踏み込めよ先は極楽

 

試合口では、打太刀と仕太刀を交互に行いました。
試合口の動作は単純です。五本をなぞるだけなら簡単です。
もし打太刀の方が動作を間違えたとしても、あわてずきちんと対応できるよう心構えます。
もちろんそれは試合口に限ったことではありませんが。
打太刀のときには、仕太刀の様子をよく見て、自分勝手に動かないように注意します。

 

陽之表は、仕太刀を指示されました。
打太刀の方が上手なので、安心して動けます。

 

陽之裏では、打太刀を指示されました。
より上位の形で打太刀を指示されて少し緊張しましたが、仕太刀が上手なので安心です。
一か所、こちらから打ち込むべき所でなかなか打ち込まず、迷惑を掛けてしまいました。
打つと決められているから打つのではなく、打つべくして打つはずのところで打たないのは、手数の意味がまだよくわかっていないということだなと反省しました。

 

大石神影流剣術は、あっという間に終わった気がしました。

 

終わって、館長から何点か注意を受けました。今後の課題です。
気合は最初、のどから出ていたが、やっているうちに肚から出るようになったとのこと。
少し、安心しました。

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予定より早く、昼食となりました。
今回、午後の柔術は受審しませんので、ほっと一息です。膝から力が抜けます。

 

北大阪支部長が三尺の模擬刀を遣っていらっしゃいましたので、お借りして抜かせてもらいました。

あらかじめ朝からお願いしてあったのですが、審査が終わるのをお待ちしていたのです。大事の前に、万が一があってはいけない。

初発刀は問題なく抜き納めできました。
英信流表など気になるところですが、大事な刀ですからそこまではせず。
長い分、重量もあるはずですが、重さはほとんど感じません。バランスがよいのでしょう。
身長六尺でその半分の三尺くらいなら、問題なく抜き納めできるはずです。

三尺三寸だとどうでしょうか。英信流の方法では、抜き納めは難しいかもしれません。

 

そういえば家に苗刀がありました。表演用のジェラルミン製です。
刃長は110センチ、反り1センチ、身幅は鍔元3.5センチ・先3センチ。鞘あり。
なんとか抜き納めできましたが、刀身と上体が床と平行になってぷるぷるしながらやっと。
右手を逆手に持ち替えると多少は楽です。大森流で立ったまま納刀は厳しい。
岩浪で抜くのは想像より楽でした。もともと上体を倒して抜く業です。
刀身はぺらぺらに薄いので、振るとピャッと甲高い音がします。

家具に傷をつける前に戻しました。

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午後は澁川一流柔術の審査です。

 履形、吉掛、込入、打込、両懐剣、互棒、
 棒廻し、半棒表、半棒裏、六尺棒、六尺棒裏、三尺棒、三尺棒御前捕、
 刀と棒、小棒、十手、分童、鎖鎌、抜刀術

 

午前とはうってかわって、多種多様な内容です。

進行役の方が形名をアナウンスします。途中何度か休憩がありました。

柔術の受審者の人数は少ないのですが、行う業の数と種類がとても多いです。
午前は居合と剣術でそれぞれ1時間ずつでしたが、午後は柔術だけで2時間を要しました。
朝の一番から午後の最後までほとんどずっと出ずっぱりな方もいらっしゃれば、審査の進行をしながら柔術の受けをされる方、自分は受審しないけれども受けをする方も。
当日だけでなく、何日も前から事前の準備も必要です。
なにかをするということは、とても大変なことだと思います。

 

柔術の審査も、事故もケガもなく、無事に終了しました。
今回、残念ながら受審されなかった方は、来春の審査が楽しみです。

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いつもよりも早い時間に終わりましたので、帰りの新幹線は余裕で乗ることができました。
台風の接近が心配されましたが、とくに問題もなく。一日ずれたら大変なところでした。
いつもは10時前に帰宅できるかどうかというところですが、今回は9時前に帰宅。
荷ほどきをして、お風呂に入って、モンハンのゴアマガラの話を聞いて、就寝しました。

 

「習い」「稽古」「工夫」「三摩之位」新陰流
「師の跡を求めず、師の求めたるところを求めよ」孔子(ではない?)
「古人の跡を求めず、古人の求めたるところを求めよ」松尾芭蕉
「我に似せる者は生き、我を象る者は死す(似我者生 象我者死)」中国諺

H25.9.19